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「ふっかに言ってバイト減らしてもらった！」
「ふ、ふっか…深澤さんか」
翌日、流石に危機を感じ取ったのか
一日の講義を全て終わらせた後、私の元にやって来た。
空き室で机を挟み向かい合って腰を掛けると
一番苦手だという解剖生理学の試験範囲の勉強をすることにした。
「授業の半分を睡眠にあててるって報告受けてるけど…」
「医者の講義って難しいんだもん。」
確かに私も現役の時、医者が受け持つ教科の試験では
決していい点数が取れていたとは言えなかった。
年数が空いていても同じことで苦労するんだな
なんて過去を懐かしんでいる場合じゃない。
“ここ乗り越えなきゃ、俺ら白衣すら着れないんだよ？
一緒にいい看護師になるんだろ、頑張ろうよ。”
懐かしい声が頭の中に響いて
慌てて頭を振ると、佐久間くんが不思議そうに頭を傾げた。
「どの科目も大事だけど、解剖学は今後かなり必要になるから
難しくても頑張って覚えようね。」
「疾病とか成人看護学とかの方が大事でしょ！」
「解剖生理学は、すべての正常を知るってことだからね。
正常を理解してなきゃ異常に気づけないでしょ？」
「まあ…確かに？」
頭に沢山ハテナが浮かんでいるけれど
流石に各臓器の働きぐらいは覚えているだろう。
…なんて甘く見ていたのが間違いだった、
実力確認のためにと用意した簡単なテストは
私の赤文字で埋め尽くされていて目も当てられない。
「合ってるの肝臓だけ…」
「ふっかからしこたまうるさく教わったからね！」
酒関連で覚えているだけなのか
もう入学して半年経っているのに、今まで何をしていたんだ。
いくら講義や試験が難しいとはいえ
予習や復習、課題をこなしていればわかる問題ばかりなのに。
「大学始まって以来の留年…」
「Aちゃんまで縁起でもないこと言わないでよ！」
とにかく、最後まで諦めず勉強するしかない
今日はせめて心臓関連だけでも覚えてもらおう。
「…って、佐久間くん鼻血！！」
テストから目を離し佐久間くんの顔を見ると
鼻から一筋の血が流れていた。
慌ててティッシュを何枚か渡すと、
当の本人はヘラヘラしながら鼻の穴にそれを差し込んだ。
「慣れないことすると鼻血出るんだよね
あれだよ…ヘーゼルバーン部位が弱いのかも！」
「キーゼルバッハ部位！
一回お酒から離れなさい！！」
最悪な未来しか思い浮かばない。
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ぱぐたろう(プロフ) - 翡翠さん» コメントありがとうございます！読んでくださって嬉しいです！ここから後半戦に入りますので、ゆっくりにはなりますが最後までよろしくお願いします🙇♀️ (2022年10月21日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - 最新話がなんか切なくて泣いちゃいました(;_;) 毎回更新して下さるの嬉しいです(><) 無理の無い程度に更新頑張ってください、！ (2022年10月17日 23時) (レス) @page40 id: 4d27a85535 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - aggyさん» はじめまして！コメントありがとうございます🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです！最後まで頑張ります！ (2022年9月24日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
aggy(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。わかりみが深すぎるお話で続きが気になります！どうなっていくのか楽しみにしてます！ (2022年9月24日 10時) (レス) id: f3f23b79cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年9月23日 18時
