第三章 落ちた ページ23
＿you side＿
「言い伝えは単なる子供だましだけど
もうあそこには入らないほうがいいよ。」
ラウくんがこれでもかというぐらい眉を下げて
私と目を合わせて訴えかけてくる。
正直もう行きたくないというのが本音で深く頷くと
困り顔のまま笑顔を見せ私の頭を撫でた。
「なに二人ともそういう関係になったの？」
「え！いや、仲良くなっただけでその」
深澤さんがニヤニヤしながらいじってくるから
胸の前で両手を振りつつ否定すると
つまらなさそうに唇を尖らせた。
「ふっかさん失礼でしょ
こんな美人さんに俺が好かれるわけないじゃん！」
「美人なんていや、ラウくんこそ美形だし。」
「そう、かな？」
照れ臭そうに頭を掻きながら笑うから
つられてこちらまで顔が赤くなっていく。
そんな姿がお気に召したのか深澤さんはまたニヤついて
立ち上がると私たちの肩を組みながら間に入ってきた。
「いいじゃんお似合いじゃん？
うち若いやつみんな出てくから
こんな可愛い子がこっち来てくれたらみんな喜ぶよ〜？」
「ごめんねAちゃん、ふっかさんおじさんだから。」
「まだ30なんですけど？！」
色んな意味で30歳には見えない深澤さんの横顔を睨んだ後
困り果てたラウくんと目を合わせて頭を下げる。
そんなことを言われてしまえば意識してしまうわけで
耳が赤くなっているのが自分でもわかり恥ずかしくなった。
「…とにかく、何もないならいいです。
佐久間くんは明日病院に連れて行きます
様子見ててくださってありがとうございました。」
何だか険しい表情の目黒先輩がそう言うと
深澤さんは軽く返事を返し私の肩から腕を離した。
やっと解放されたかと思えば
今度は翔太先輩に腕を掴まれて
よろけつつも隣に並べば耳元まで顔を近づけてきた。
「なあ、なんか怪しくね？」
「何がですか？」
「ラウールとかいうやつだよ。」
なぜそうなるのか
深澤さんの話を聞いても不安なのはわかるけれど
でもなぜそれでラウくんが怪しいという話になるのか
全く意図が読めず首を傾げる。
「俺のセンサーが反応してんだよ、」
「世界で一番あてにならないセンサーですね。」
「はぁ！？」
小さな声で話していたのに
翔太先輩が大きな声を出すから全員の視線がこちらに向く。
おまけに耳元で叫ばれたせいで痛みが走って
涙目になりながら慌てて両耳を塞いだ。
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ぱぐたろう(プロフ) - そふらさん» 読んでいただきありがとうございます🤍そう言っていただけて嬉しいです！折り返し地点まで来ていよいよ最終章が近づいていますので、最後まで御付き合いいただければ嬉しいです🙇♀️ (2022年9月4日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - なぁたさん» 前編読んでいただきありがとうございます🙇♀️暑さが吹っ飛ぶような内容になっていればと思います(肌寒くなってきましたが笑)楽しんでいただけて嬉しいです🤍最後までよろしくお願いします！ (2022年9月4日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
そふら(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きが気になって頻繁にチェックしてしまう程面白くて最高な作品です！大変だと思いますが更新楽しみにしてます！ (2022年9月3日 2時) (レス) id: 8614b66f6c (このIDを非表示/違反報告)
なぁた(プロフ) - 作品更新嬉しいです！今回更新分の内容ずっと、うそでしょ、まって、こわい、しんどい状態でした。ドキドキさせてくれてありがとうございます。また楽しみに待ってます☺️ (2022年9月3日 2時) (レス) @page45 id: bf7a073558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年8月11日 19時
