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「そろそろ佐久間くん起こしに行きましょ、
 予定を切り上げて帰るにしても
 もう少しここら辺の事を知っといた方がいいと思う。」




「俺ら村八分にでも遭うんじゃね?」




「警戒しながら帰ったし人には見られてないはずだよ
 てかここ村じゃなくて町だから。」




「…確かに?」




今にも泣きだしそうな表情を浮かべる翔太くんの背中を
優しく数回叩くと居間へ戻った。
でもそこにいるはずの佐久間くんはいなくて
浴室にいるAちゃんもシャワーを浴びるだけにしては遅すぎる。




「どこ行ったんだろ…」




「ほら!やっぱり!
 呪いって神隠しの事なんじゃねえの!!」




「翔太くん落ち着いて。」




いつもに増して幼い翔太くんを何とかなだめて
まずは心当たりのあるAちゃんを見つけるため浴室に向かう。
扉が樹脂パネルだから人影が見えて、
この中にいるがわかり外から声を掛けた。





「Aちゃん?」




でも返事は返ってこない、
シャワーを使っている様子はないし
聞こえていないという事はなさそうなのに。



それによく見たらシルエットが違う
Aちゃんはもっと髪が長いはず。






「…佐久間くん?」





どちらにしろ返事がないのは心配だ。
意を決してゆっくり扉を開けると
見慣れたピンク頭が俺にもたれかかってきた。




「大丈夫!?」




俺の服がどんどん濡れていくけれどそんなことはどうでもいい
体が異様に暑くて、覗き込んだ佐久間くんの顔は赤く
肩で息をして話すこともできないようだ。





「なあ俺の事一人にしないで、」





「翔太くんタオル持って来て下さい!
 あと寝室のエアコンつけて布団も用意して
 それと水ください!」




「え、なに!」






遅れて浴室にやって来た翔太くんに指示を出すと
一旦脱衣所に寝転ばせて扇風機を回す。





一体何がどうなってるんだ、
昨日はあんなに元気だったはずなのに。
それに浴室にいたのが佐久間くんだったのなら
Aちゃんはこの短時間で何処へ行ったんだ。




「タオル!」




「ありがとうございます。」





「佐久間やばいんじゃないの?
 隣町の病院、確か今日定休日だし
 おっきい病院まで車なしはキツイぞ…」






タクシーなんてものもないし
バスは何時間も待たなければいけない。
とにかく今は涼しい部屋で安静にしておいてもらおう
佐久間くんを横抱きで持ち上げると、急いで寝室へ向かった。

・→←第二章 呪いの真相



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ぱぐたろう(プロフ) - そふらさん» 読んでいただきありがとうございます🤍そう言っていただけて嬉しいです!折り返し地点まで来ていよいよ最終章が近づいていますので、最後まで御付き合いいただければ嬉しいです🙇‍♀️ (2022年9月4日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - なぁたさん» 前編読んでいただきありがとうございます🙇‍♀️暑さが吹っ飛ぶような内容になっていればと思います(肌寒くなってきましたが笑)楽しんでいただけて嬉しいです🤍最後までよろしくお願いします! (2022年9月4日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
そふら(プロフ) - 更新ありがとうございます!続きが気になって頻繁にチェックしてしまう程面白くて最高な作品です!大変だと思いますが更新楽しみにしてます! (2022年9月3日 2時) (レス) id: 8614b66f6c (このIDを非表示/違反報告)
なぁた(プロフ) - 作品更新嬉しいです!今回更新分の内容ずっと、うそでしょ、まって、こわい、しんどい状態でした。ドキドキさせてくれてありがとうございます。また楽しみに待ってます☺️ (2022年9月3日 2時) (レス) @page45 id: bf7a073558 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぐたろう | 作成日時:2022年8月11日 19時

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