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「そうだ、今日は町案内しに来たんだけど
都合悪かったかな？」
そうだった、ラインはそこで止まっていたんだった。
特にこれから何をするなんて決めていなかったし
翔太先輩と落ち着いて話すには気分転換が必要だろう。
「大丈夫、お願いします。」
「よかった。」
「先輩達は寝てるから私だけだけど…」
「昨日、風の音うるさかったしね！
俺はAちゃんと二人の方が嬉しいし
全然気にしないけど…」
もじもじしながらそう言うラウくんはかなりずるい。
赤くなる耳たぶを右手の指で挟み隠しながら頷くと
空いている左手を握られ軽く引っ張られた。
「あ、あの」
「はぐれちゃうといけないから、行こ？」
あざとい、かなりあざとい。
今まで年下なんて恋愛対象外だったのに
どんどん彼の沼に沈んでいっているような気がする。
あんなに恐ろしい言い伝えが、
本当にあるのかと疑いたくなるほどに
町は長閑で平和な時間が流れている。
何処に行っても緑が合って
少ないけれどすれ違う人たちは私にも声を掛けてくれる。
私達が考えているような残酷なことをする人なんか
やっぱりいないんじゃないかと思うほどに。
「こんにちは。」
「こ、こんにちは。」
台車を押すおばあさんに声を掛けられて
慌てて返事を返すと優しく微笑みを浮かべてくれた。
「ラウくんの彼女？」
「ち、違いますよ！？」
驚きつつも否定をすると
何だか残念そうに唇を尖らせるおばあさんに
ラウくんは笑いながら私の肩を抱き寄せた。
「今はまだ友達だよ、
今日のお祭りで告白しようと思ってたのに
おばあちゃん先走り過ぎ！」
「えっ、」
シャイかと思えば驚くほどに大胆な発言をしだすラウくんは
何を考えているのか全く予想がつかない。
魚のように口をパクパクとさせ固まっていると
私そっちのけで二人は会話を弾ませた。
「じゃあお祭り前にうち来なさいな
子供のお古でいいなら浴衣着せてあげるから。」
「いやあの、」
「ほらほら早く。」
小さくて華奢な体からは想像もできない力で
私を台車に乗せ拒否する間もなく動かし始めた。
台車を支えて隣を歩くラウくんは笑顔だし
私には断るという選択肢もないようだ。
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ぱぐたろう(プロフ) - そふらさん» 読んでいただきありがとうございます🤍そう言っていただけて嬉しいです！折り返し地点まで来ていよいよ最終章が近づいていますので、最後まで御付き合いいただければ嬉しいです🙇♀️ (2022年9月4日 19時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - なぁたさん» 前編読んでいただきありがとうございます🙇♀️暑さが吹っ飛ぶような内容になっていればと思います(肌寒くなってきましたが笑)楽しんでいただけて嬉しいです🤍最後までよろしくお願いします！ (2022年9月4日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
そふら(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きが気になって頻繁にチェックしてしまう程面白くて最高な作品です！大変だと思いますが更新楽しみにしてます！ (2022年9月3日 2時) (レス) id: 8614b66f6c (このIDを非表示/違反報告)
なぁた(プロフ) - 作品更新嬉しいです！今回更新分の内容ずっと、うそでしょ、まって、こわい、しんどい状態でした。ドキドキさせてくれてありがとうございます。また楽しみに待ってます☺️ (2022年9月3日 2時) (レス) @page45 id: bf7a073558 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年8月11日 19時
