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＿Watanabe side＿
「マジでごめん。」
「いや、翔太だって俺のために言ってくれたわけだし
こればっかりは…」
いつものファミレスで涼太と二人向かい合って座り
お互いそれ以上は話す気力もなく
とりあえず目の前に置かれた飲み物に口をつけた。
「あ、いた！
二人とも私服だから見つけるの大変だったんだけど！」
「佐久間、今そういうテンションじゃない。」
「まあそうだよね…。」
遅れてやって来た佐久間は涼太の隣に腰かけて
適当に飲み物を注文して溜息をついた。
腕につけている青色の数珠にそっと触れると
思いやられるこれからの難題に項垂れて顔を机に伏せた。
「しっかし翔太の親父マジで石頭だよね。」
「俺はあの石頭に25年振り回されてんだよ。」
「まあ息子だしね
舘さんですらこんなになるまで振り回されてさ。」
顔を上げると涼太と目が合う、
確かにこの数日でかなりやつれている気がする。
しばらくして店員が飲み物を運んできて
佐久間はそれをストローで一気に飲み干すと
背もたれにもたれかかって伸びをした。
「てか前々から疑問だったんだけどさ。」
「なに」
「なんで二人の親父ってあんなに仲悪いの？」
一番痛いところをつつかれて
俺は涼太と顔を見合わせて黙り込む。
話を拗らせているのはあの2人なわけだから
佐久間が疑問を持つのも無理はない。
けれども話す気力すらない
それはきっと涼太も同じ考えだろう、だって
「恥ずかしすぎて言えねえよ…」
「同感。」
頭を抱える俺に、
涼太は一言そう呟くと頬杖を付き窓の外へ視線を逸らした。
佐久間はしつこく聞いてくるけれど
答えるどころかあしらう元気もない。
「父さんは歩み寄ろうとしてくれてるんだけどね。」
「まあ涼太の親父は説得するの簡単だろうよ、立場的にも。」
「それもそうか、
…正直もうこれ以上どうすればいいかわかんない。」
涼太が弱音を吐くのを見るのは初めてだ。
それほどまでに追い詰められているのは俺も同じで
相変わらず質問攻めをしてくる佐久間を他所に
俺達二人はテーブルに顔を伏せた。
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山西 陽朔 - 素晴らしい小説ですね!次回作は、南無妙法蓮華経と唱えることで万人が成仏できることを物語にするのはどうでしょうか。 (2023年4月30日 18時) (
レス) id: aaea05e353 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります☺️ (2022年4月21日 20時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ayaさん» お久しぶりです🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです、後々明らかになっていくので最後まで御付き合い頂ければ嬉しいです！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - さんたさん» ただいまです！！またこれからよろしくお願いします🙇♀️ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - かなさん» ただいま戻りました！過去作読み直していただけて嬉しいです☺️またよろしくお願い致します！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年4月3日 19時
