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＿you side＿
「ところでなんだけどさ
Aちゃんって彼氏とかいないの？」
「うっ、」
唐突な優香さんからの問いに動揺したのは
何故か私ではなく深澤さんだった。
飲んでいたお酒が盛大に吹き出されて
隣に座って岩本さんが少しキレながらも
深澤さんの事をおしぼりで拭いていくと
咳き込みながらもごめんと謝り呼吸を整えていた。
「ね、どうなの？」
「どうって言われましても…」
そんな2人を気にすることもなく
畳みかけるようにそう聞いてくる優香さんは
子供のように大きな瞳を輝かせている。
「残念ながらいません、けど」
「そうなんだ、じゃあ」
「というか最近婚約破棄したんで
これから先彼氏どころか恋もしないと思います。」
少しお酒が入っていたとはいえ
勢いで言ってしまった婚約破棄の事。
当然何も知らない優香さんと岩本さんは固まっているし
深澤さんは気まずそうにこちらを見ている。
「え、Aちゃんいくつだっけ？」
「22歳です。」
「だよね…。」
岩本さんがそう聞くのも無理はない
今のご時世22歳で腹くくる若者は少ないだろうし。
世の中の反応なんてこんなもんだろう
当時の私は結婚がどういうものなのかもちゃんとわからないまま
一緒に居たい、ただそれだけの理由で籍を入れてしまった。
「で、でもまだ22歳だし
恋愛なんて一度や二度の失敗ぐらいあるよ。」
「浮気されたんです
もう永遠の愛なんて信じません、それに」
そこから先の言葉が詰まる。
不満に思っていることは沢山あったけれど
いざどこがだめだったのかと聞かれれば
言葉で表すことができなくてつっかえてしまう。
「とにかく
結婚したって幸せになれる気がしません。
長い人生の中で結婚という選択肢は
私にとって間違い、不正解なんです。」
後半はややムキになってそう言うと
急に冷静になって背中に冷や汗が伝う。
せっかく歓迎会をしてくれているのに
私が楽しい雰囲気をぶち壊してどうするんだ。
「…すいません、」
ああ、本当に私は生きるのが下手くそだ。
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山西 陽朔 - 素晴らしい小説ですね!次回作は、南無妙法蓮華経と唱えることで万人が成仏できることを物語にするのはどうでしょうか。 (2023年4月30日 18時) (
レス) id: aaea05e353 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります☺️ (2022年4月21日 20時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ayaさん» お久しぶりです🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです、後々明らかになっていくので最後まで御付き合い頂ければ嬉しいです！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - さんたさん» ただいまです！！またこれからよろしくお願いします🙇♀️ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - かなさん» ただいま戻りました！過去作読み直していただけて嬉しいです☺️またよろしくお願い致します！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年4月3日 19時
