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「で、なんでこうなんの。」
仕事も無事に定時で終わらせた、
Aちゃんのデスクに目を向ければ
こちらに気づいた彼女が小さく頷いて笑顔を見せる。
こんな些細なことでときめくなんてよほど重症だなと思いながらも
立ち上がってAちゃんの方へ歩み寄ると
彼女の背後には厄介な妖怪二人が俺を見てニヤついていた。
「だって歓迎会でしょ？
人数多い方がいいじゃんね！」
「そうそう、ふっかと二人なんて罰ゲームだろ。」
「罰ゲームってなんだよ！」
優香と照は俺の顔を見て満足そうに笑う。
もう妖怪なんてものじゃない、悪魔だ
こいつらは人間の皮を被ったサタンだ。
「深澤さんと二人でも嬉しかったですよ？
でも皆さんでワイワイ盛り上がれるのも楽しいです。」
「Aちゃん、そういうとこだぞ。」
「え、何がですか？」
ナチュラルに嬉しい言葉をかけてくれるAちゃんに
優香は肩を叩きながら意味深な言葉を残す。
まあまったくもってその通りなのだけれど
やっぱり本人は気づいていない。
「…てかそうじゃなくて、」
なんで俺がAちゃんから一番遠い席なんだよ。
優香が隣に座るのは百歩譲ってまあわかるけど
なんで正面に照が座るんだよ
普通そこは俺に譲るだろ喧嘩売ってんのか。
「Aちゃん何食べる？
ここさっき調べたんだけどタン塩が絶品らしいよ。」
「皆さんが食べたいもので、」
「何言ってんの、Aちゃんの歓迎会だよ？
好きなもの頼んで！
全部ふっかの奢りだから。」
「Aちゃんの分は出すけどお前らは自腹な。」
ケチと言って唇を尖らせる優香は
コロッと態度を変え猫なで声でAちゃんとメニュー表を見る。
そんな2人の姿をぼんやり眺めていると
隣から肩を小突かれて、頬杖をついたまま目線だけをそちらに向けた。
「また残念だったな。」
「協力するって言ってたじゃんか…」
「俺は言ってないから、
ただ面白そうだったし首突っ込んでみた。」
「ふざけんなよ…。」
情けない自分の声は
どうやらAちゃんには聞こえていないみたいで
安堵から肩の力が抜けて背もたれにもたれかかると
隣からは楽しそうな笑い声が聞こえた。
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山西 陽朔 - 素晴らしい小説ですね!次回作は、南無妙法蓮華経と唱えることで万人が成仏できることを物語にするのはどうでしょうか。 (2023年4月30日 18時) (
レス) id: aaea05e353 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります☺️ (2022年4月21日 20時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ayaさん» お久しぶりです🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです、後々明らかになっていくので最後まで御付き合い頂ければ嬉しいです！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - さんたさん» ただいまです！！またこれからよろしくお願いします🙇♀️ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - かなさん» ただいま戻りました！過去作読み直していただけて嬉しいです☺️またよろしくお願い致します！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年4月3日 19時
