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＿Watanabe side＿
「傑作だね。」
そう言って笑うのは
神の使いのふりをした悪魔だ。
告解室で昨日会ったことを全て話すと
小窓の向こうから笑いを噛みしめているであろう涼太が
声を震わせながら冒頭のセリフを吐き出した。
「やっぱ面白がってんだろ…」
「そりゃそうだよ
翔太お得意の座禅でもして少しは落ち着いて行動しなよ。」
「そうやってまたバカにしやがって…。」
いつもなら涼太の煽りに乗っかるのだけれど
恥をかかせて再び拒否された挙句
男と二人で食事してるところを目の当たりにして
俺のHPはもう残っていなかった。
「落ち着いたら会いに来てくれるって
約束してくれたんでしょ？」
「そうなんだけど、
そん時はあの浮気疑惑の事話さなきゃいけない。」
俺の言葉にゆっくりと小窓が開く。
胡坐をかいたまま目線だけ上にあげて涼太を見ると
頬杖をついて少し考える仕草を見せた。
「一か月。」
「何が？」
「一か月待ってくれ。」
俺がAに本当の事を話せないのは
涼太が大きく関係している。
いや、正確には俺と涼太の親父が原因で
これがかなりの難題であり俺らを悩ませている。
本当は今すぐにでも誤解を解きたいけれども
そうはいかないのが現実だ。
「一か月で父さんと話つける、
翔太の親父とも…そこは取り持ってもらわないといけないけど。」
「それはもちろん、
早く解決してくれよ…じゃないとあいつに取られる。」
「あいつ？」
あいつ、Aと一緒に居た男。
確かAの教育係だった会社の先輩だったはず
一度会った事があるけれど、俺とは真逆で大人なあいつ、
あんなのが近くに居たら惚れてしまうかもしれない。
“あんたなんかと結婚したら幸せどころか不幸だわ！！”
Aに振られた時に言われた言葉が
頭の中でグルグルと回って胸をえぐっていく。
思い当たることは沢山で
もう一度やり直してもらえるような魅力は皆無。
「俺じゃ幸せに出来ねえのか…」
認めたくない現実は
容赦なく俺を突き刺してくる。
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山西 陽朔 - 素晴らしい小説ですね!次回作は、南無妙法蓮華経と唱えることで万人が成仏できることを物語にするのはどうでしょうか。 (2023年4月30日 18時) (
レス) id: aaea05e353 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - (名前)さん» ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります☺️ (2022年4月21日 20時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ayaさん» お久しぶりです🙇♀️そう言っていただけて嬉しいです、後々明らかになっていくので最後まで御付き合い頂ければ嬉しいです！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - さんたさん» ただいまです！！またこれからよろしくお願いします🙇♀️ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - かなさん» ただいま戻りました！過去作読み直していただけて嬉しいです☺️またよろしくお願い致します！ (2022年4月21日 19時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2022年4月3日 19時
