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「子供、好きなんだな。」
「そうですかね、
自分ではよくわからなくて…。」
「子供といるときのAちゃん
目がキラキラで楽しそうだから。」
Aちゃんは照れたように笑うけど
すぐにハッとした表情をして口元を手で隠す。
笑顔を浮かべると必ずこの仕草をする
それが不思議で首を傾げると、Aちゃんは俯いた。
「笑顔、苦手で…」
「前も言ってたよな。」
「笑顔が不細工だから笑うなって
前までは母が指摘してくれてたんですけど
今はつい頬が緩んじゃって…。」
母親が亡くなったあとでも
Aちゃんはこうやって縛られ続けるのだろうか。
口元まで上げた手を優しく下ろして
頬を包み込むように両手で触れると
また眉間に皺を寄せて困ったような表情を見せた。
「Aちゃんは可愛いよ。」
「でも、」
「…じゃあ言い方変える、
俺はAちゃんの事可愛いって思ってる。
照れてる姿も一生懸命な姿も
笑った顔も全部可愛い。」
女性を褒めるなんて苦手だし、想いを伝えるなんてもってのほか
だから上手いことなんて言えないし
ぎこちなくて変だと思われるかもしれない。
それでも知ってほしかった、
Aちゃんは自分が思っているよりもずっと
可愛くて素敵な女の子なんだって。
「…みんなお世辞がうまいですね。」
「お世辞じゃねえよ。」
「お昼ご飯の時も、小学生の男の子が
可愛いって言ってくれて。」
「ほら、他の人からもそう言われてるじゃん。
Aちゃんは可愛いよ。」
…男から言われたって言うのは気に食わないけど。
表情に出てしまったのか
Aちゃんはきょとんとした表情で固まった。
でもその後すぐに顔を赤くして
俺が両手で頬を包んでいるから動けないまま涙目になった。
「その、私ちょろいのでまた引っかかっちゃいます。」
「え？」
「男と言っても小学生ですよ…？」
俺はいつからこんなにも口が軽くなったのか
思考がダダ漏れで隠しごとができなくなっている。
…もしかして俺の考えがすべて涼太に筒抜けだったのは
知らず知らずのうちに口に出していたのだろうか。
「ひっ、かかる、とかじゃな、くて…」
「渡辺さん？」
「ああ！もう好きだってことだよ！！」
どうにでもなれなんて、考えることを放棄して
Aちゃんの頬に両手で触れたままキスをした。
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きらり(プロフ) - はじめまして。最初から全部読まさせていただきました…主人公よりはまだいい家庭で育っているはずなのに自分を重ねてしまい、最後は少し泣いてしまいました…笑 自分語り失礼しました…素敵なお話ありがとうございました!完結、お疲れ様でしたm(_ _)m (2021年9月19日 18時) (
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年8月25日 19時
