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「頼ってくれるのは嬉しいよ、
でも…依存するのは駄目だと思う。
Aちゃんにとっても、俺にとっても」
「…はい、」
「もっと自分を大切にしてほしい。
気を遣わなくたって、顔色を伺わなくたって
ただAちゃんが幸せだって思ってくれれば
笑顔でいてくれれば、俺はずっと好きだから。」
「…わたなべさ、」
「どんなAちゃんだって、俺は離れて行かないから
ありのままの姿でいて欲しい。」
上手く伝わっているだろうか、
またAちゃんを不安にさせてしまっていないだろうか。
心臓がバクバクと音を立てて
Aちゃんを直視できなくなり俯いた。
「渡辺さんに嫌われたくなくて
離れて行ったらどうしようって怖くて
どうしたらこの先も隣に居させてもらえるか
ずっと考えてました。」
「Aちゃん…」
「でも間違ってました。
こんなにも沢山、素敵なものをくれてるのに
それに目も向けないで…深読みして勘違いして
勝手に悪い方向に考えて
私は渡辺さんの事、疑ってばかりで…っ」
涙を流すAちゃんをぎこちなく抱きしめると
控えめに返してくれて
頭をできるだけ優しく撫でると、抱きしめる力を強くした。
「ごめんなさいっ、」
「謝られるよりありがとうの方がいいんだけど、」
「…私の事、受け入れてくれて
ありがとうございます…っ、」
「こちらこそ、
信じてくれてありがとう。」
Aちゃんの体を抱き上げてぐるぐる回ると
小さく悲鳴をあげて一生懸命しがみついてくる。
その姿はやっぱり愛おしくて
もう一生離さないなんてクサいことを思ってしまう。
「…一緒に住まない？」
「え…？」
「…夫婦生活の練習、的な。」
月明かりに照らされたAちゃんの顔はほんのり赤くて
しばらくその様子を見つめていると
俺の顔を見上げて小さく頷いた。
「住みたい…です。」
「じゃあこれから準備していこう。」
焦らずゆっくり行こう、
今度は迷ったり遠回りなんてしないように
二人で沢山悩んでぶつかって
お互いが納得した道を歩いていこう。
きっと、俺とAちゃんなら
乗り越えて行けると思うから。
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きらり(プロフ) - はじめまして。最初から全部読まさせていただきました…主人公よりはまだいい家庭で育っているはずなのに自分を重ねてしまい、最後は少し泣いてしまいました…笑 自分語り失礼しました…素敵なお話ありがとうございました!完結、お疲れ様でしたm(_ _)m (2021年9月19日 18時) (
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年8月25日 19時
