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“ごめんなさい。
やっぱり死にたいという気持ちを
そう簡単に変えることができませんでした。
ずっと北斗くんの気持ちが分からなかった
何で突然、あんなに前向きになっていった彼が
私ではなく、死後の世界を望んでしまったのか。
でも今は痛いほどにわかるの。
佐久間と出会って
沢山の素敵な環境に触れて
深澤さんや岩本さん、涼太との関係が良くなっていって
渡辺さんと仲良くなることもできて
義足の事も北斗くんの事も理解してくれて
本当に、一緒に生きたいと思うことができた。
でも、みんなが自分の足で走っている所とか
泳いでいる姿を見たりすると
受け入れたはずなのに辛くて堪らなくて
私だって昔はみんなと同じだったのに
もう二度と自分の足で動くことができないって思うと
死にたくてたまらなくなった。
生きたいと思わせてくれるのは佐久間で
死にたいと思わせるのも佐久間だった。”
「俺…っ、」
死にたいと思わせてしまっていた
その事実に足元がふらつくと
翔太が支えてくれて
俺から手紙を受け取ると、代わりに読み始めた。
“でも決して佐久間のせいじゃない
こんな手紙を残せば、佐久間が自分を責めることになる
それはわかっていたんだけど、どうしても
自分の気持ちを伝えたかった。
生きて欲しいっていうみんなの気持ちは嬉しいし
それに答えたくて頑張ったこともあった。
でもやっぱり私は、自分の人生を受け入れることができなかった。
天国か地獄、私はどちらに行けるかわからないけど
あの世では、盲目の人は目が見えるようになったり
聴覚障害のある人は耳が聞こえるようになるんだって。
だから私は、自分の足でまた泳げるようになれるんだと思うと
不謹慎だけど、嬉しくてたまらないの。
私は、みんなが望む形で前に進むことは出来なかったけど
向こうでの新たな人生を精いっぱい楽しみたいと思う。
それでみんながこっちに来るまでに、沢山練習して
綺麗な泳ぎが見せられるように頑張っておきます。
だからみんなも、自分の人生を懸命に歩んでください。
自分勝手でごめんね、本当にごめんなさい
私は凄く幸せだったし、みんなが大好きだよ。
そしてこらからもっと幸せになるつもりです。 A”
「Aちゃん…っ、」
みんな泣いているけど
その表情は、辛さや後悔が滲み出ているものではなくて
俺も涙を流しながら頭の中でAちゃんの笑顔を思い浮かべ
力なく笑って見せた。
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ぱぐたろう(プロフ) - ぴくみんさん» 読んでいただきありがとうございました！！書くこと自体迷っていたお話だったのですが、書いてよかったです。次も楽しんでいただけるよう頑張ります！ (2021年8月15日 22時) (
レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ゆりあさん» ありがとうございました！凄く迷いながら時間をかけて書いたお話なので、そう言っていただけて凄く嬉しいです。 (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - こころさん» 読んでいただきありがとうございました！そう言っていただけて凄く嬉しいです！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ぐりーんかれーさん» ありがとうございます！楽しんでいただけて凄く嬉しいです。次回も頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 名前さん» ありがとうございました！受け取りての方によって違う感じ方を楽しんでいただければと思い書いてみました。次のお話も頑張ります！ (2021年8月15日 22時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年8月10日 19時
