第四章 やっぱり理解できない ページ24
＿you side＿
「ねえ…本当に行くの？」
「もちろん、
Aはクズ男に惚れる体質だから
ホストクラブ行って耐性をつけるの。」
香織は調停に不利になりそうなことはしないという事で
私と美嘉の2人で夜の街へと足を踏み入れた。
家を出るときの辰哉の顔が脳裏をちらついて
来てみたもののいまいち乗り気にならない。
第一私はこういう場所が大の苦手だ。
「これじゃあ辰哉とやってること一緒じゃ…」
「ふっかだって仕事の付き合いでキャバクラとか行くでしょ？
それと一緒、私の接待だと思ってさ！
たまには息抜きしようよ。」
美嘉はノリノリなようで
スマホでホームページを漁り好みのタイプを探している。
一応私のためではあるのだろうけれど
正直言って早く帰りたい。
「あ、手始めにこことかいいんじゃない？」
「本当に行くの？
しかも初回荒らし、だっけ？
そんな物騒なこと…警察沙汰にでもなったら、」
「ん？…ああ違うよ！
ホストクラブって、顧客つけるために初回はかなり安いんだ
それを狙っていろんな店で安酒飲むだけ！」
29年生きてきたけど
世の中には私の知らない世界や言葉が沢山あるようだ。
これも社会勉強だと思うことにするかと腹をくくると
美嘉に連れられるがままに未知の世界へ飛び込んだ。
「え、バツ2！？
全然見えないですよ！」
「またまた〜。」
美嘉は行き慣れているのか
ホストの皆さんと仲良くトークを繰り広げている。
一方で私はこの状況にすぐ順応できるはずもなく
向こうも付き合いで来ているとわかっているようで
店によっては私に背を向けて美嘉と話しているホストもいた。
「帰りたい…」
「あと1件だけ〜、
次が本命の店なんだから！」
すでに出来上がっている姿に呆れて物も言えない、
耐性を作ると言っていたけど美嘉が楽しんでいるだけだし
でもこれが最後だと思い気を奮い立たせると
さっきまでとは雰囲気の違う店に到着した。
「ここ本当にホストクラブ？」
「ここは一見さんお断りなの。」
「じゃあ無理じゃん。」
「私は常連だから、
あんたは紹介でってことにすれば！」
やっぱり美嘉が羽を伸ばしたいだけじゃないか、
でもまあ彼女も色々あってため込んでいたものがあっただろうし
ホストに縋りたくなるほど
前旦那から酷い目に遭わされていたのは知っていたから
今日だけだぞと念を送りながら店内に入った。
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aggy(プロフ) - はじめまして！ぱぐたろうさんのお話を読ませて頂き、めっちゃハマって過去作品読ませてもらってました！めちゃくちゃ面白いです！個人的に何故かしょっぴーとのやり取りがツボでした。続編とほかの作品も読ませて頂きますね(^^) (2022年5月1日 18時) (
レス) @page43 id: b193afbce1 (このIDを非表示/違反報告)
綾音(プロフ) - はじめまして！電車の中で読んでしまって、苦しくて危うく大号泣してしまうところでした(笑)続編もしっかり読みます！！ (2021年7月16日 15時) (レス) id: e120810d5e (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ふさん» 頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年7月3日 21時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ひなこさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！ (2021年7月3日 21時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 美桜さん» ありがとう！ええ！そんな夢を笑 (2021年7月3日 21時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年6月28日 18時
