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_Fukazawa side_



「ふっか今日顔悪いな。」



「照おはよう
 あと顔色、な。
 そこ大事だから…俺顔はイケメンだから…」



「その減らず口が健在なら大丈夫そうだな。」



元々は自分で蒔いた種なのだけれど
世界で一番愛している人から
あんな冷たい視線を向けられたのは初めてで
昨日は一睡もすることなく出社した。



「なあ照…、働きバチっでどういう意味だと思う?」



「あ?」



「俺はATMじゃなくて働きバチなんだって…。」



「ふは、Aちゃんだろ。
 ついにあの可愛くて優しい奥さんから見放されたか。」




机に頬をつけて伏せている俺を覗き込み
大袈裟に声を出して笑う照。



何か解決策をくれるかもしれないと昨日の出来事を話すと
照の顔から笑顔が消えていくのがわかって
話終わるころには般若のようなお顔がこちらを睨んでいた。







「お前マジかよ、クズじゃん。」



「…反省してます。」



「…仕事終わり飯行くぞ、Aちゃんには俺から連絡する。
 とりあえずお前は今日から禁酒な。」



「はい…。」




照は俺とAの結婚に反対していた一人で
最近は仲良く続いていることもあって応援してくれていたけど
今回は流石に本気で怒っている様子で
改めて俺はとんでもないことをしてしまったんだと
両手で頭を抱え、唸り声をあげた。




「Aちゃん、どうぞ連れてってくださいだって。」



「ソウデスカ。」



「三日ほど預かってくれてもいいんですよって。」



「うっ…。」



たった一晩でこんなにも嫌われてしまう事があるのか、
左手で輝く指輪が皮肉っぽく見えて
今は極力見たくない気分だ。



「とにかくずっとその顔とか勘弁だから
 Aちゃんの言う通りしばらく俺の家に泊れ。」



「でもそんなことしたら余計に心が離れる…」



「もう離れてんだよ、
 地球とイカロスぐらいの距離あんだよ。」



照の言っていることがいまいちピンと来なくて
スマホでイカロスを検索すると
地球から一番離れている星と書かれていて泣きそうになった。




「離れて冷静になることで許してもらえる場合もある、
 とにかくお前のその根性叩き直してやる。」





今は照に頼るしかない
素直に頷いて少し後ろを歩いてついていくと
いつもの居酒屋が見えてきた。

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aggy(プロフ) - はじめまして!ぱぐたろうさんのお話を読ませて頂き、めっちゃハマって過去作品読ませてもらってました!めちゃくちゃ面白いです!個人的に何故かしょっぴーとのやり取りがツボでした。続編とほかの作品も読ませて頂きますね(^^) (2022年5月1日 18時) (レス) @page43 id: b193afbce1 (このIDを非表示/違反報告)
綾音(プロフ) - はじめまして!電車の中で読んでしまって、苦しくて危うく大号泣してしまうところでした(笑)続編もしっかり読みます!! (2021年7月16日 15時) (レス) id: e120810d5e (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ふさん» 頑張りますのでよろしくお願いします! (2021年7月3日 21時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ひなこさん» ありがとうございます!とても嬉しいです! (2021年7月3日 21時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 美桜さん» ありがとう!ええ!そんな夢を笑 (2021年7月3日 21時) (レス) id: 7ae9714678 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱぐたろう | 作成日時:2021年6月28日 18時

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