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「高所恐怖症なんだよ。」
「え、阿部ちゃん可愛い！」
「うるさい。
今日は用事あるから早く帰りたいし、
先に職員室戻ってるね。」
結局屋上に足を踏み入れることなく
足早にこの場を去っていった。
「阿部ちゃんって基本この時間に用事あるって帰るよな
飲みに誘っても少し飲んでどっか行くし。」
「彼女やろか？」
亮平は私の事なんて忘れて
大学出て、就職して、彼女も作って
そう考えると抑えていた憎しみが溢れそうになった。
「あ、Aちゃん！
さっきの話の続きなんだけど…
噂を流したのは、僕じゃないから
これだけは信じてほしい。」
俯く私の手を取るラウちゃんの表情は
嘘などついていないことがすぐにわかった。
事故の原因が、ますますわからなくなった。
「あれ、あの車って…。」
校門の前まで行くと、見覚えのある車が見えて
私の姿を見つけたのか車から降りてきた。
「佐久間さん？」
「おつかれー。
ありゃ？ライン見てなかった？」
そう言われて鞄からスマホを取り出すと
涼ちゃんから迎えに行けそうにないというメッセージと
大介からの代わりに迎えに行くねというメッセージが来ていた。
「すいません、ずっと鞄に入れたままで
今日授業サボっちゃったから…。」
「そうなの？
見かけによらず悪い子だね。」
満面の笑みを浮かべながら両手で私の頭を雑に撫でると
助手席の扉を開けてくれて、急いで乗り込んだ。
「…なんかあったでしょ。
浮かない顔してる。」
すぐに見抜かれてしまって、
キャパオーバーになりそうだった私は
誰でもいいから聞いてほしくて
今日あったことをすべて話した。
「そっかー、
Aちゃん可愛いからやっぱりモテるんだね。」
「からかってるでしょ…。」
暗い雰囲気にならない様に接してくれる大介に感謝しつつ
私に向けてではないとはいえ、人生初の告白に
かつての恋心が蘇ってきた。
「佐久間さんは、好きな人とかいますか？」
「急だなー。
二次元にならいっぱい嫁がいるよ。」
「いや、そういうんじゃなくて…。」
大介はいつの間にオタクになったんだ。
昔はそんな素振りなかったのに
やっぱり10年の歳月は長いんだと再確認した。
「冗談だよ。
いるよ、もうずっと片想いしてるの。」
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
