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「こ、ここに住んでた人って…！」
「…佐倉さんの知り合い？」
佐倉という名前に心臓が止まりそうになりながら
ゆっくりと首を縦に振ると
驚いた顔をして駆け寄ってきた。
「さ、佐倉Aさんにお世話になったことがあって…。」
「Aを知ってるの！？」
自転車を投げ出して、両肩を掴まれると
目を見開いて問いただしてくる。
忘れられてない、そう思うと嬉しくて
ついつい本当のことを言ってしまいそうになった。
「あ、あの、肩痛い…。」
「ごめん…、取り乱しちゃって。」
我に返ったのか、掴んでいた肩をゆっくり離してくれた。
気まずい沈黙を破るようにスマホの着信音が流れて
画面をタップすると、涼ちゃんの声が聞こえた。
゛今どこ？！
それに今何時だと思ってるの？��
かなり怒っている。
腕時計を見ると、いつの間にか八時を指していて
もう辺りは真っ暗だった。
「親御さん？」
「あ、いや、兄です。
何も言わずにここまで来たから…。」
大介にそう言うと、右手を差し出されて
何をするのか疑問に思いつつ、スマホを差し出した。
「あ、こんばんはー。
お電話変わりました、○○警察署の佐久間大介と申します。
はい！最近物騒なので声をかけたんですけど…ああ、いえいえ！」
どうやら涼ちゃんに事情を説明してくれているらしい。
ありがたいことにここにいることは伏せてくれていて
さりげない気づかいに懐かしさを覚えた。
「ああそれなら近いですし、お家までお送りしますよ！
はい、多分20分ぐらいですかね…はい
わかりました、お任せください！」
住宅街に大きな声が響き渡る。
ひとしきり話し終わるとスマホを返されて
再び耳に当てると、また少し涼ちゃんに怒られた。
「とにかく、気を付けて帰ってきてね。
玄関で待ってるから。」
「ごめんなさい…。」
電話を切ると、大介は自転車を拾い上げて
ヘッドライトをつけ隣に立った。
「ちゃんと家の人にはどこ行くか伝えなきゃ。
…じゃあ帰ろうか。」
こうやって二人で並んで帰るのはいつぶりだろう。
大介には心配かけたくなくて
次第に避けるようになってしまったから
関係性は変わってしまったけど、嬉しくてたまらなかった。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
