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＿abe side＿
「貴方のクラスだけですよ？！
授業であれだけの生徒が寝るなんて前代未聞です！」
「いやね、僕もちゃーんと注意してるんですよ？
でもその、先生が無意識にラリホー使ってる可能性も…」
「なんですかそれは、馬鹿にしてるんですか？！」
「いや、違うんですよ！！」
まただ、何回あのやり取りをすれば気が済むのか。
康二と二年生の学年主任はいつもあんな感じで
もはや我が校の職員室の名物と化している。
「それに貴方、最近生徒から
こーじと呼ばれているそうですね？！」
「だから違うんですよ！！
何回もあかんって言うてるんですけど…」
「向井先生がそんなだから生徒が舐めてそう呼ぶんです！
少しはクラスを持つことに責任を持ちなさい！」
やかんが沸騰した時のような声で怒鳴りつけるから
職員室中の教員が顔をしかめる。
可哀相に、担任持つって大変だな。
「最悪や…。」
「お疲れ様。」
「あの先生ラリホーだけやなくてマホトラまで使えるみたい。」
「意味わからん。」
疲れ切った様子で謎の単語を唱え続ける康二を横目に
明日の授業で使う資料を作成し始める。
でも、今朝のどこか怯えたような宮舘Aの姿が
過去のあの子と重なって、思うように仕事がはかどらない。
「そういえば、阿部ちゃんあれはあかんで？
助けてくれんのは嬉しいけど
宮館さん苦しめたら元も子もないで？」
「…わかってる。」
昔からよく言えば裏表のない
悪く言えばデリカシーのないこの性格は治らなくて
昔と何も成長していない自分に腹が立つ。
「また派手に怒られてたね〜。」
「ふっかさ〜ん、助けてくださいよ〜！！」
「教員じゃない俺の立場で言えると思う？」
校内の売店で働くふっかが職員室に顔を出すと
謎のふわふわした雰囲気が室内を漂う。
康二のSOSを完全に無視して
手に抱えていた売店の売れ残りを机に広げた。
「今日売れ残っちゃったからあげる。
俺のおごりだから、今日はいっぱい食って
HP回復させろ。」
「ふっかさーん！！」
この二人のやり取りも定番で、もはや呆れられている。
この学校は、信じられないくらいのどかで平和だ。
まあ、私立のかなり名の知れた進学校だし
校風がいいのは当たり前かとため息をついた。
「俺もこんな学校通いたかったな…。」
そんな戯言は、二人の声にかき消されていった。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
