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「…うわああっ！！！」
勢いよく起き上がると
サイドテーブルを拭いていた看護師さんが目を丸くしてこちらを見ている。
両手を自分の目線まで持ち上げるといくつもの管が繋がっていて
私は生きてしまったんだという絶望感が押し寄せてきた。
「せ、先生！
宮舘Aさんの意識が回復しました！」
先ほどから固まっていた看護師さんが我に返ったのか慌ててベッドに近づき
ぶら下がっていたナースコールを使って私の容態を伝える。
宮舘って誰だろう。
私の苗字は佐倉だし間違えることもないだろう
でも下の名前は合っているし、やっぱり単なる言い間違えか。
「よかった、貴方一週間も眠っていたのよ？」
一通り容態を伝えた後
私の手を取り脈拍や呼吸数を確認しながらやさしく微笑む看護師さん。
そんなに眠っていたのか、
体感的にはついさっきのことの様に感じるのに。
「クラスの子とか先生も毎日お見舞いに来てたのよ。
ほら、あそこに寄せ書き飾っといたから。」
意味が分からない。
そうか、私が飛び降りたから慌てて書いたんだ
自分は悪くないですよってアピールするために。
呆れて言葉も出ないままそちらに目をやるとその感情は驚きへと変わった。
“宮舘Aさんへ”
新手の嫌がらせかと思ったが
そういえばさっきも看護師さんは私を宮舘Aと呼んでいた。
私の脳は軽くショートしていて
寄せ書きの隣にある鏡を覗き込むと
「誰…？」
私の知らない人がそこにはいた。
私とは正反対の見た目だ。
色素の薄い目に腰まである栗色の髪の毛
透明なんじゃないかと思うくらい白い肌に華奢な体
私は夢でも見ているのだろうか。
「大丈夫？
いきなり起き上がったから気分悪くなった？」
「いや…大丈夫です…。」
その後お医者さんが来て、いろいろと質問された。
何故か私は落ち着いていて
ここで私じゃないと言ってしまえばおかしい人扱いされかねないと思い
適当に合わせて答えた。
名前は宮舘Aと答え、年齢は先ほどの色紙に2-Aと書かれていたから
17歳と答え無事に難を逃れた。
「親御さんには連絡したからもう着くはずだよ。
お友達も連れてくるって。」
優しそうな年配のお医者さんはそういうと
看護師さんと一緒に病室を出て行った。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
