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＿Abe side＿
毎日学校と家の行き来で一日が終わる。
俺はこのまま生きていていいのか
毎日自分に問いかけながら生きている。
「阿部ちゃーん！！」
「その呼び方止めてくれない？」
冷たいと下唇を突き出す同僚の康二を横目に
大きなリュックに荷物を詰め込んだ。
「今日暇？
よかったら飲みに行かん？」
「却下。」
「なんでや！
相談のってやー！」
このまま構い続けたら本当に帰れなくなると思い
無視を決め込んでリュクを背負った。
でも康二は折れる気配はなく
持つ意味があるのかといいたくなるぐらいの
小さなショルダーバッグを手に持ち追いかけてきた。
「俺のクラスで事故にあって入院してた生徒の事やねん！」
「俺の受け持ちじゃない。」
「いや、そうやねんけどさ？
クラス中で変な噂が出回ってて…。」
早歩きしていた足を止めると
それに気づかず康二が背中に突進してきた。
振り向くと、少し赤くなった鼻を擦りながら
涙目で話を続けてきた。
「ここでは言われへんような噂やねん。
だから、な？お願い！！」
廊下で足を止めてしまったばっかりに
下校中の生徒や職員室に戻ろうとしている教員から
痛いほどに視線が注ぎこまれる。
「…おごりならいいよ。」
「ほんまに…！？」
瞳を輝かせて見つめてきたかと思えば
腕を掴まれ勢いよく走りだす。
これはこれで視線を集めてしまい、
止めてくれと心から願うしかなかった。
「んで…なに…。」
「それがな、もう俺、教師、失格かもしれん…！！」
居酒屋に着き、ビールを一気飲みしたかと思えば
急に嗚咽交じりに涙を流し、頭を抱え俯いてしまった。
用件を聞くと、鼻水をティッシュで拭きながら話し始めた。
「うちのクラスの宮舘さんってわかる？」
「ああ…あの成績上位で人当たりよさそうな子か。」
「そうそう…。
あの子、トラックに轢かれて意識不明やったんやけど
事故現場の第一発見者がうちの学校の生徒やったやん？」
あの日は、事故の連絡を受けてから学校はパニックで
一部始終を見て通報した生徒たちのフォローで大変だった。
「その子らが、警察の聞き込みされた時
自分からトラックに飛び出してたって証言したらしいねん…。」
俺の中で、時が止まったような気がした。
震える右手を、バレない様に左手で強く握る。
頭の中には、あの子の笑顔が浮かんで消えてくれない。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
