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＿Miyadate side＿
Aを学校の最寄り駅まで送り
電車に乗り込んで見送ってくれる三人に手を振り返す。
少しして姿が見えなくなるとため息が出る。
昨日は少し怒りすぎてしまって、朝から気まずくて
Aが気を使って話しかけてくれることに
相槌を打つことしかできなかった。
「舘さんおはよう。」
「おはよう…。」
職場に着き、自分のデスクに腰を下ろすと
同期の照が声をかけてきた。
正直挨拶を返す気力も残っていなくて
ずいぶん不愛想な返答をしてしまった。
「なんかあった？」
「…妹の事で、ちょっと。」
そう言うと眉を顰める。
Aが事故にあったことは伝えていて、
仕事を代わってもらったり、いろいろ助けてもらっている。
「ちょっと喧嘩してしまって。」
「そっか、深くは聞かないけど
一人で抱えきれないなら昼休憩にでも相談乗るよ。」
お礼を言うと目を細めて笑った。
照は、一言でいえば強い人だ。
ひとつ歳の離れた妹さんがいじめを苦に飛び降りたのをきっかけに
少しでもそんな子供たちを救いたいと
今の職場である、中学生向けのフリースクールに就職した。
もし俺が照の立場なら、ここまで立ち直ることなんて
きっとできないし、あと追うことだって考えると思う。
「んで、大丈夫なの？」
昼休憩となり、デスクで昼食をとっていると
照がキャスター付きの椅子を背もたれを前にしまたがり
足で床を蹴って動かしながらこちらまで来た。
「昨日、仕事の事で電話があって目を離したすきに
散歩に行ってくるってメモを残していなくなったんだ。
運よく警察の人が声をかけてくれたみたいで
送ってきてくれたんだけど…。」
「それで怒っちゃったんだ？」
「…うん。」
黙って行ったことに対してもそうだけど
Aは性格がフワフワしていて危機感が全くない。
事故のことを覚えていないとはいえ
もう少し慎重に行動してほしくて、きつく言い過ぎてしまった。
「怖かったんだ。」
「怖い？」
「母さんに教えてもらったんだ。
事故があった時、現場で聞き取りをした警察官に
自ら飛び込んだ可能性があるって言われたって。」
両親も俺も初めてその事実を知った時
信じられなかった、信じたくなかった。
意識が戻って一部の記憶がないと知った時
心配する反面、安心している自分がいた。
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まいちゅん(プロフ) - ぱぐたろうさんの世界観が好きです。 (2021年1月25日 0時) (
レス) id: 3613c412bc (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！うれしいです、励みになります。今日からまた更新しますので是非見てください(^▽^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - りささん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！そう言っていただけるとすごくうれしいです！りささんもお体ご自愛下さい、更新頑張ります(^^) (2021年1月21日 19時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - Roseさん» ありがとうございます、励みになります！Roseさんもお体お気をつけてください!(^^)! (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - しおさん» ありがとうございます！本日更新しますので是非見てください(^^)無事に楽しめました！ (2021年1月21日 18時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年1月13日 20時
