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「俺のこと聞くならお前とじいちゃんの関係も話せ。」
「だからAだってば！
話すも何も元カノだってば。」
「いつどうやって何年交際したのか
聞きたいことは山ほどある。」
こいつ…Aは仕方ないなと言いながら
思い出すように目を閉じて小さく唸っている。
しばらくしてまた笑顔になり
ソファーを立ち上がって俺の隣に腰を下ろした。
「出会いは私が二十歳の時だから三年前だな、
私がカフェでお茶してると声かけられたの！」
「じいちゃんが…ナンパ、したのか？」
「まあそうとも言えるね！
んで二人で話してるうちに楽しくなっちゃって
そのまま付き合った感じ、ほら私枯れ専だからさ？」
「いや知らねえよ。」
色々と俺の知らない祖父の顔が露になってきて
頭の中で処理できず両手で顔を覆った。
あんなに祖母一筋だったはずなのに
やっぱりあのクソ親父の親なんだなとショックが隠せなかった。
「いい人だよね〜、
欲しいもの何でも買ってくれるし
いろんな所連れてってくれたし。」
「金目当てかよ。」
「違うよ〜好きだったよちゃんと！
別れたのは大学卒業するときで
正人さんに振られちゃった！」
確か今年23歳とか言ってたし
つまり別れたのは最近だったという事か。
何だか頭が痛くなってきたような気がして
お茶を一気に飲み干すと深呼吸をした。
「あ、その煙草いい感じ？
お気に入りの煙草が廃盤になってさ
今煙草難民なの！」
「一本やるから騒ぐな、
頭に響く。」
「え、頭痛いの？
薬あるけどどれがいい？」
眉をこれでもかと下げて鞄を漁りだし
小さなポーチを取り出すと中から数種類の頭痛薬を並べた。
ブランド物ばかりな割に
チラッと見えた鞄の中には庶民的なものばかり入っていて
そのアンバランスさを不気味に感じた。
「いいよ、別に。」
「そう？
あ、怪しい物じゃないからね！？
まあいいや…体調悪いなら帰ろうか？」
「いや、まだ聞きたいことあるし。」
いったい何が目的なんだろうか、
遺産狙いにしてはやり方が回りくどいし
嫌がらせにしては変に気を使われている気がする。
低気圧のせいか徐々に痛みを増す頭を小さく振ると
再びAに質問を投げかけた。
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ぴくみん(プロフ) - ぱぐたろさんの作品の一つ一つ伏線を回収していくお話が本当に好きで、今回もワクワクしながら読んでいたらあっという間にエンディングでした！今回の作品もとても面白かったです…いわふかの関係性が最高でした。 (2021年6月28日 3時) (
レス) id: 3b567ca5ed (このIDを非表示/違反報告)
みー - 他にはないジャンル？のお話で、一気読みしました！すごくおもしろかったです！ (2021年6月27日 23時) (レス) id: 978894b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年6月27日 20時
