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「じゃあこれは何？」
「え、なにこれ。」
見せられた画面にはツイートが表示されていて
身に覚えのないAさんと俺が写った写真が載せられていた。
「みるるん似の彼女連れてるやつがいる、
正直羨ましい。」
「こんな写真いつ…。」
「オタクに見せびらかして羨ましがられたかったんでしょ？
もっちーさんは見世物じゃない！
大体写真撮られてたのにも気づかないなんて
守れないのに彼氏でいる意味ある？」
何も言い返すことは出来なかった。
写真を撮られていたことに気づかなかったし
一生残るネットに顔写真が流されてしまった。
こんなに近くにいたのに
俺はそれを防ぐことができなかった。
「この写真を見て熱心にもっちーさんを特定しようと
血眼になって探してるキモオタだっているんです。」
「…。」
「あんたなんかにもっちーさんは渡しません、
別れさせるから覚悟しとけよ。」
ついに敬語まで取れてしまった田崎さんは
般若のような顔をしていて
怖さと自分の不甲斐なさで声が出なかった。
その日から田崎さんの嫌がらせというか
Aさんに関するマウントが始まった。
「Aさんって、
前はふうちゃんって名前で活動してたんですよ
知らなかったでしょ？」
「そう、なんだ。」
「私と写真撮ってくれた時なんか〜、」
こんな感じで俺が知らなそうなことを
たとえ小さなことでも教えるふりして自慢をしてきて
俺の心が折れるのを待っているようだった。
でも正直そこに関しては何も思わなかった。
Aさんが恥ずかしがって教えてくれないことや
聞くタイミングを逃したことが沢山知れて
ラッキーとさえ思っていた。
「Aさんと明日から毎日帰るんです。」
「え、でも企画が忙しいって。」
「岩本さんが企画に加わったんですよ、
そんなことも知らないんですか？」
勝ち誇った笑顔を見せる田崎さんに
少しだけ胸が苦しくなった。
昨日電話しても出てくれないし折り返しもなかったから
嫌な感情はどんどん大きくなっていった。
「俺、頼りないのかな…。」
「やっと気づきました？
早く別れてくださいよ、しつこいですよ。」
「それは無理。」
食い入るようにそう言うと
田崎さんの表情から笑みが消えて
俺を睨むようにじっと見つめてきた。
もう怯んでばかりいられない。
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ぱぐたろう(プロフ) - ぐりーんかれーさん» 読んでいただきありがとうございました！康二の好きな人…ご想像にお任せしますがそのもしかしてです…！ (2021年5月6日 20時) (
レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - nanaさん» ありがとうございます！私も書いていて楽しかったです…笑 (2021年5月6日 20時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーんかれー(プロフ) - すごく面白かったです！！康二の好きな人って…誰なのでしょうか。すごく気になります(ｳﾙｳﾙ)!もしかして… (2021年4月15日 0時) (レス) id: 5c6f4c07d1 (このIDを非表示/違反報告)
nana(プロフ) - 個人的に田崎さん面白くてすごく好きでした！笑 (2021年4月13日 3時) (レス) id: ee08cea7b9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぐたろう(プロフ) - 怜於さん» ご指摘ありがとうございます！訂正いたしました！ (2021年4月11日 22時) (レス) id: 182e74d2ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱぐたろう
| 作成日時：2021年4月2日 19時
