3話 ページ5
マイカ「おっはようございます、木羽さん！」
そう言って登場したのは、
身長を誤魔化すためのポニーテールと大きなリボンを頭にのせた、
幼児体型なリア充こと阿部マイカだった。
くるす「あっ、はい、おはようございます」
同級生なのに、敬語なのは別に尊敬してるからとかじゃなくて、
仲良くなりたくないから、距離を置いた話し方にしている。
まあ、向こうも苗字呼びだし？別にいいかなって思ってる。
マイカ「あっ、もうネット張りまで終わったんすね、さっすがくるすちゃん！後はマイカがやっておくから、木羽さんは外で休んでて！」
くるす「えっ、ちょっと…」
マイカ「いいから、いいから！」
そう言って小柄な彼女は私を引きずり、体育館の外へ放り出した。
そんな幼児体型で、どこからそんなゴリラみたいなパワーが出るわけ？(ツッコミどころがそこじゃないって言うのは分かってるんだけどね)
ここまで来たら、何となく分かるよね。
私に対する3年生の態度が冷たいのも、
私が部活を憂鬱に感じている理由も、
私の嫌いなものが部活と阿部マイカの理由も。
簡単に言えば、
手柄を全て横取りされ、私は部員から仕事を阿部マイカに任せきっているマネージャーと思われているから。
及川さんが苦手な理由も、「及川は部員の事を一番理解している、なんでも見抜ける」と評価されているから。
見抜けるんなら、そこの糞女の不正行為見抜けよ。
ネット張りの9.9割は私がしてんだぞ。
他にも、ドリンク作るのだって、
てめえらの臭いユニホームやタオルを洗って干して畳むのだって、
ボール磨いて、空気入れてるのだって、
試合や合宿の時に荷物運んでるのだって、
汗臭いロッカールームの掃除してるのだって、
対戦相手の情報収集だって、
練習試合や合宿の手配だって、
てめえらが知らないだけで、バレー部の管理の9.98割は
私がしてんだよ！
いいか、阿部マイカがしていることをざっと言えば、
てめえらに私が作ったドリンクを配ることと、
てめえらの体調に気を使うことと、
応援だけだろ。
それを見抜けて初めて評価されろよ。
だから、私はここにいることが憂鬱で不愉快で苦痛で仕方ないんだよ。
まあ、誰にも気づかれず出来る私もすごいと思うよ。
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イナフ(プロフ) - とうふになりたいソボロゴハンさん» そう言って貰えてすごく嬉しいです！はい、頑張ります！ (2017年4月8日 6時) (
レス) id: d6a82f5fe9 (このIDを非表示/違反報告)
とうふになりたいソボロゴハン - すごく面白いです！更新頑張ってください！！ (2017年4月8日 6時) (レス) id: 821c3e2849 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イナフ | 作成日時：2017年3月9日 23時
