美しくて強い特待生 (ページ7)

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5.寮決めページ7

改めて鏡の前に立つ。

闇の鏡「汝の名を告げよ」

『Aです。』

闇の鏡「A……汝の魂のかたちは

…………………………………………わからぬ。

この者の魔力は何にも染まっていない純白だ。色も形も全ての寮に合う。よって！どの寮にもふさわしくない！」

学園長「なんですって！？じゃあ魔力はあるんですよね！？」

闇の鏡「あぁ…とても強く真っ直ぐな魔力だ。」

何を言ってるのかあんまり分からなかったけど、私にも魔力はあるって事…？
じゃあ、魔法が使えるの…！？

学園長「ユウさんと…しょ…いや……そん……でも……もしかしたら……」

学園長と名乗る男がブツブツと呟きながら考え込んでいる。

アズール「学園長。まさか、強い魔力があるのに帰そうとはして無いですよね？」

学園長「え、えぇ…。Aさん！もしかして貴女の故郷はニホンという所では？」

日本を知ってるの…？
ここは異世界じゃなくて……？

『はい、日本です。』

学園長「やっぱり〜〜〜！！！ここは異世界です！！何かのきっかけで異世界に転移してしまったのです！！しかも貴女には魔力がある！そこで！！貴女にはここの特待生として入学してもらいます！」

『とくたいせい……？』

学園長「えぇ！そして住む場所もございます！実は昨日異世界から来た方がいましてね！魔力がなかったので雑用ですが、その子と住んでもらいます！」

特待生と言えば成績が良く見本になるような生徒の事だ。
私が特待生……？
この世界について何も知らないのに、無理だよ…。

いや、住処も貸していただけるのだ。特待生らしく、私が相応しくなればいい。

『学園長先生、すみません。一つお願いがあるのですが。』

学園長「えぇ！なんでしょう！聞いて差し上げます！私、優しいので！」

学園長だけでなく、その場にいた全員がこちらを向く。
そんな視線など気にせずに真っ直ぐに学園長を見つめた。