美しくて強い特待生 (ページ6)

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4.異世界での目覚めページ6

目が覚めた。頭が痛い。
体を起こしてみるとそこにはベッド。

『誘拐しといてベッドって……』

周りを見てもカーテンが閉まってて情報が少ない。

『カーテン…？もしかして病院…？』

はぁとため息をつく。
するとパッと視界が広がったかと思えば、怪しげな人がカーテンを開けた。

学園長「あぁ！目覚めたんですね！ここがどこか分かります？」

え、怪しすぎる。

『い、いえ…分からないです。』

学園長「ここは『ナイトレイブンカレッジ』。
世界中から選ばれた類稀なる才能を持つ魔法士の卵が集まる
ツイステッドワンダーランドきっての名門魔法士養成学校です。

そして私は理事長よりこの学園を預かる校長。ディア・クロウリーと申します。」

『学校……ですか……？』

魔法、魔法士……？何を言ってるのか分からない。
誘拐された先が学校って何………？

あぁ、もうパンクしそう。

学園長「安心してください。ここに来た時点で魔法士の素質があるはず！！鏡の間に行きましょう！！さ、手を掴んで！」

手を掴む以外の選択肢が見つからない…。

おそるおそる手を伸ばしたらギュッと握られる。
次の瞬間、見たことあるような場所に移動した。

すると先程と同じ人達が振り向く。

人に見られるのは嫌い……。分かってる。かわいくないって分かってるから……。

学園長「皆さんまだ居たんですか。さぁ、鏡の前で名前を言ってください。」

　

鏡の前に立たされる。
やめてよ、鏡が嫌いなの。

闇の鏡「汝の名を告げよ」

鏡がしゃべった…？？
おそるおそる顔を上げたら、そこに映ったのは私が一番憧れてた、なりたかった美しい顔。

『…‥…っ！！！』

何も受け入れられないままこの美しい顔を見ていた。

リドル「君、大丈夫かい？」

後ろから声がした。驚いて声がした方を見る。

あぁ、そっか、今は鏡を見る時間じゃ無い。

カリム「なんで泣いてるんだ！悲しいことでもあったのか？？」

ヴィル「大丈夫。ここにいればアンタを守ってあげるわ。」

泣いてる……？私泣いてたんだ。
でも違うんです、嬉しくて泣いてただけなんです。

今は、幸せです。

『ごめんなさい、大丈夫ですよ。』

彼女は美しく微笑んでそう言った。