恋の協力者 ページ49
いづみside
このセットとも明日でお別れかと思うと、毎回の事ながら名残惜しい。
そんな気持ちになりながら1人舞台を眺めてると扉が開く音がした。
左「・・・そろそろ打ち上げ始まるぞ」
い「左京さん」
わざわざ呼びに来てくれたんだ。
申し訳ない事したな。
左「何ぼーとしてんだ」
い「何か春組の時の事思い出しますね」
左「あの時も1つ終わっただけなのにやり切った顔してたな」
い「あの時、ただの無理難題突き付けてくる借金取りだった左京さんが今こうして仲間として劇団にいる事が不思議です」
左「自分で誘ったくせに何言ってんだ」
い「そうなんですけど・・・」
左「止まってた俺の時間を無理矢理進めたのはお前だ。その責任はしっかりとってもらうからな」
い「勿論です。後悔はさせません」
左「・・・お前といい、アイツといい。ほんとナマイキだな」
あいつ?・・・もしかして
い「Aの事ですか?」
左「アイツにも前に火を付けられちまったからな」
と言う左京さんの顔は滅多に見ない優しい顔をしていた。
やはりこれは聞いておくべきか
い「・・・あの、さっき楽屋でも思ったんですけど」
左「なんだ」
い「左京さんってAの事好きなんですか?」
左「ああ?」
うっ、すごい睨まれてる・・・
いや、でもここは幼なじみとして聞かなければ!
い「いや、だって万里くんがAにくっついた時、左京さん人1人殺められそうな程の目付きでしたよ。幸い他のみんなは気付いてませんでしたけど」
ほんと関係ない私が殺されると思った。
左「そんなわけ・・・」
い「でもそう思ったら他の行動も納得いくんですよ。万里くんが出ていった時に追いかけるAに声掛けようとしてましたし、Aが帰ったかも気にしておられたので・・・」
そう言うと左京さんはハァと溜息をつき
左「・・・アイツが初恋だったと言ったら笑うか?」
い「え!?でもあの時の私たちの年齢ってまだ・・・」
左「アイツは俺の心を軽くしてくれる言葉をくれる。昔はチビだったからそんな深い意味が無いのは分かってる。だがアイツのおかげで救われたのも事実だ」
い「・・・私は応援しますよ!協力も!」
左「お前は今こっちの話より次の冬組の事を考えろ。今回上手くいったが、冬組のコストを大幅に抑えて他の物も切り詰めねぇと完済なんてまだまだだぞ」
話変えられたな、まぁいいか
い「その事なんですけど1つ提案がありまして」
実はと、考えてる事を伝えた。
149人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつ(プロフ) - ASAHIさん» ありがとうございます!凄く励みになります!これからも、つたない文章ではありますがよろしくお願いします! (2021年6月20日 17時) (レス) id: 8769634797 (このIDを非表示/違反報告)
ASAHI(プロフ) - 初コメ失礼します!すっごく好きです!これからも頑張ってください!! (2021年6月20日 16時) (レス) id: eadd94c2a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なつ | 作成日時:2021年6月13日 11時