ある日突然お世話係になりまして (ページ20)

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それぞれの変化ページ20

向井「これは照にい。横顔がかっこいいやろ？」

『おー！本当だ。このアングルいいね。』

向井「これはめめと阿部ちゃん。」

『カップルみたい。』

向井「嫉妬してまうわー。」

康二くんはとった写真を見せてくれるようになった。

せっかく撮った写真をそのままにしてしまうのはもったいないと、プロカメラマンの方に言われたらしい。

その時からCDに焼くようにしてるらしく、作業中のパソコン画面にはいつもズラリとメンバーや景色の写真があった。

『あ！このみんなの写真もいい！』

向井「今度は10人で撮ろうや。」

『いや、いいよそんなの。』

向井「なんでやー、俺は撮りたいけどな。」

さらっと優しい言葉を言ってくれるから、この人は危険だなーって思うことが時々ある。

『そんなこと誰にでもさらっと言っちゃうところがアイドルだよね。』

向井「誰にでもやないねん。Aちゃんだけやで？」

途端に康二くんの座る椅子から覗き込むようにパソコン画面を見てる今の状況に顔が熱くなる

向井「……なーんちゃって！」

っておどける康二くんをひじでどついた。

深澤「ふぃーただいまー！」

振り返れば大きいくまのぬいぐるみが、私の目の前にいた。

深澤「僕はくまのくまちゃん！Aちゃん、これからよろしくだくま！」

裏声を使いながらくまを動かすふっかさん

『ふっかさーん、顔さらにおっきくなったねー？』

深澤「俺こっちだよ！これはくまだよ！」

『ごめんごめん。でもかわいい、このくま』

深澤「あげる。A好きそうだなーって思ってとっただけだから。いらなかったら康二にでもあげといて。」

鼻歌を歌いながら手を洗いにいった。

ふっかさんはクレーンゲームの景品を最近くれる。

わたしが好きそうだからとってきたって言葉に、少し嬉しくなる。

向井「みんなAちゃんに物あげすぎやろ！」

『本当だよね。申し訳なくなります、たまに。』

向井「じゃあ俺はAちゃんを入れた10人の素敵な写真、撮って現像したるからもらってな！」

『……ありがとうございます。』

10人で写真、みんな撮ってくれるかな？

でも少しだけ、それが楽しみになった。

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