ある日突然お世話係になりまして (ページ1)

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写真を撮るだけの簡単なお仕事ページ1

『……あ、』

ビルとビルの間の細い路地

そこに曲がっていったのは、若い男女

じっとりと濡れた右手はカメラを危うく落としそうになる

二人を静かに追っかけていけば

『……ホテル』

例の如くホテルに入って行こうとする二人

え？！まって、急がなきゃじゃん？！

カメラを構える

二人を邪魔するように生えるエントランスの近くの木

『……っとあとちょっ

カメラに映る二人をいい感じにカメラに収めようとした時だった

「なにやってんの？」

『うえ？！』

驚いた拍子に落としたカメラは

いい音を立てて砕け散った

「……パパラッチにしては若いけど誰？なんかメンバーによう？」

『え、メンバー？……ってなんですか？』

「え？」

『あ、いや！メンバーっていう言葉の意味はもちろん分かってるんですけど！あの、』

この人たちグループなの？

なんて思えば一瞬で思い出した

『……目黒蓮さん……』

「そうだけどさ、何やってるの？」

『いや、違うんですこれは！

「あ、やべ。俺行くわ。もうこんなことすんなよ。」

目黒さんはそのまま何処かへ行ってしまい

私は事務所から支給されたカメラを落としてしまったこと、写真を撮れなかったことを悔やみ、絶望した

『どうしたらいいんだぁ……』

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