8話 ページ12
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「A!!!」
影山からのLIMEですぐに会社を早退して、Aのいる病院に飛び込んだ
「国見!!!」
廊下には呼び出した張本人がいた
「何でお前がAと一緒に居たんだよ…影山‼」
"影山飛雄"
俺の中学校時代のバレー部のチームメイトだった男だ。
高校は別々だったが、三年間必ず戦う相手だった
大学生になるとセッターの才能を買われ、今では日本代表として戦っている。
言うならば、日本のスーパースターだ
Aと同じ高校なのは知っていたけれど、会えるほど暇はないはずだ
「今は怪我して、しばらく試合に出れない。
ランニングの最中にAと偶然会ったから、食事をしていただけだ。」
「Aが倒れた原因は?」
「ショックによる一時的なものらしい…」
ショックによる一時的なもの?
食事をしただけで?
「言っとくけど、俺は何もしていないからな。お互いの現状を話したり、昔の話をしたり、後は…」
む か し の は な し … ? ?
まさか…!!!!
「もしかして中学校の話とかしたか…?」
手が凍ったように冷たくなるのが自分でもわかる
「あぁ、したな。昔の写真を見せたりしたんだ。…そういえば、Aが倒れたのは俺と金田一と国見が映ってる写真を見ている時に…って国見どうしたんだ?」
影山の心配する声も聞こえず、近くの椅子にもたれかかる
もしかして、俺の昔の顔を見て【思い出してしまった】のでは…?
俺が昔Aにやった事を…?
「おい、国見!!お前までどうしたんだよ⁉」
「…影山Aを病院まで送ってくれてありがとう。」
「は?そんなことより…」
「Aの面倒はもう俺が見るから帰っていいよ」
「おい、待てよ…なんかお前おかしい…」
「悪い、帰ってくれ」
「…っ、」
影山は俺の様子に何かを感じ取ったのか、「お大事に」とだけ伝えて出口へ向かって行った
「…もうここまでか?」
Aとの楽しい生活も。あの笑顔を見るのも、優しい声ももう聞けなくなるのかもしれない
それでも…話さなくてはいけない
Aの病室のドアを開ける
『英….??』
そこには不信感、恐怖、そしてわずかな期待感がこもった目をしたAがいた。
ああ、Aやっぱり気づいてしまったんだね
それでも、優しいAは俺を信じてくれているんだね。
でも、ごめんね
「A俺がね…Aのストーカーだったんだ」
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クマ太郎(プロフ) - 国見にストーカーされるとかご褒美ですね。離婚しないでほしいです!!!これからも更新頑張ってください!! (2017年11月25日 23時) (レス) id: 77c1f67032 (このIDを非表示/違反報告)
無気力Love - もしあなたがストーカーでも私は構いませんお願いですから離婚しないでください! (2017年11月21日 23時) (レス) id: c85e2b5b2f (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 湊さん» ありがとうございます。これからも更新頑張っていきます!! (2017年11月16日 7時) (レス) id: de15177d99 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - ゆづさん» ご指摘ありがとうございます。これからもよろしくお願いします!! (2017年11月16日 7時) (レス) id: de15177d99 (このIDを非表示/違反報告)
湊 - コメント失礼します。毎回ドキドキしながら読んでます。これからも無理のないようにしてください。応援しています。 (2017年11月15日 21時) (レス) id: 152f694e28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:αm | 作成日時:2017年7月22日 18時