【急募】夫が私の元ストーカーだった場合の対処法

３話 ページ6

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大人になってもジプリが好きなことを知られるのが恥ずかしくて、家族や親しい友人にしか話していない気がする。

英にそれを話したっけ？


『…ねぇ英』
「ん？」

密着していた体を離し、英と目を合わせる。

『私がジプリが好きなことを教えたっけ？』

すると英はいや？と笑いながら、私を引き寄せた。


「聞いてないけど…Aの事ならなんでも知ってるよ。」



ゾワッ…

英の笑顔に背筋が凍った。なんだろう。この感覚どこかで体験したことがある。

昔どこかで、昨日の夢で見たような…ダメだ。思い出すな。でも、この感覚はあの時のような…

「…なんてね」

『え？』

英の顔に先程の笑顔はなく、いつも通りの無表情だった。戸惑う私に英は口を開いた。

「覚えてない？昔酔った勢いで私、ジプリ大好き〜って言ってたの」

『ちょ、私そんな声じゃないから‼』

私の声の真似？をしながら言う。

「特に《鷹と鷹尋の物語》が好きなんです〜」

『そこまで言ってたの⁉ていうかその声真似やめて‼全然似てないから‼』

英は、ははっと笑いながら顔を真っ赤にしている私を宥める。

「落ち着いて。そんな事より早く行こうよ。時間がなくなっちゃうよ。休みは1日だけなんだから。」

私の手を引き、入り口へ向かう。

そうだよね。きっと私が酔って色々話しちゃったのよ。大丈夫大丈夫。

私は心のうちにある不安に気づかないふりをして、英と一緒に入り口へ向かった。








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