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呆然とするAの上からクスクスと笑う彼の声。
「今ので4回かな、ほら、大したことない」
指折り数え笑う彼の顔はどこまでも爽やかなのにAの心は晴れたりしない。
ただ、呆然と彼の顔を見上げていたら、彼は更に目を細めにっこりと笑う。
チュッ
「だから泣かないで。じゃないともっとキスするよ」
そんな言葉にハッとして、両手で彼を突き飛ばして、Aは後ろへ下がると力無くへたり込んでしまった。
「大丈夫？」
Aが力一杯突き飛ばしたのにも関わらず、彼は1歩後ろに下がっただけで、すぐにAの前に歩み寄り綺麗な手を差し出す。
「なんでこんな事っ」
その手を取ることなく睨みあげるが、彼は涼しい顔でAの腕を優しく掴みグイッと引っ張り立たせた。
「だって女の子が泣いてたらほっとけないし、その原因が俺なら尚更でしょ」
「だからってキスしなくたって！」
最初は人違いだったとしても、その後のキスは……
「初めてなの気にしてたから。でも2回も3回も繰り返したら大した事ないよ」
あぁ、5回か、と彼は付け加えて少し笑うがAには笑えない現実でただその綺麗な笑顔を呆然と見上げていた。
そんな状況の中、二人の上に鐘の音が鳴り響く。
「ホームルーム、始まっちゃったね」
涼しい笑顔を見つめながらAは「ホームルーム……」とオウム返し。
そして、
「あーーっ！！！！！」
大声でAが驚くのに、樹音先輩は「遅刻だね」と言うだけで、慌てる様子の欠片もない。
「職員室に行かなきゃ！」
こんな人を相手にしてる場合じゃない。
早く職員室に行って、挨拶して、それから……
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あいうえお - 解釈不一致なのに新しい道が開けたっていうか全て星様の文才によるものというか、ほんと面白いです、これからも応援してます！！！ジュノンくん最高！！！！！ (5月23日 21時) (
レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 天才すぎます、ありがとうございます、読み続けます、、、、 (5月23日 21時) (レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 最近の中で一番好きな夢小説です、！ (5月22日 23時) (レス) @page35 id: 7c9597bb9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星 | 作成日時：2023年5月18日 20時
