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いきなり奪われた『樹音先輩』にファーストキスを奪われて、挙句の果てに『人違い』
こんな事って、
「なんで泣いてんの？」
彼の顔から笑みは無くなり、困ったように首を傾げる。
その声はとても優しいものだけど、許す気にはなれなくて、Aは涙を掬おうとのびてくる彼の手をパシンと払った。
「……初めてだったのに」
そう言うのが精一杯。
その一言で理解したのか、彼は「そっか」と呟くとAに払われた手をズボンのポケットに入れ小さく息を吐いた。
そして
「えっ？わっ！」
今度は両腕がAの身体を包み、顔は彼の胸に衝突。
「ごめん。ハンカチとか持ってないから泣き終わるまでこうしてあげる」
「はっ！？ちょっ、ちょっと！」
暴れても男の人の力に適う事なんて有り得なくてその腕は更に強さを増した。
「いいから。泣いたらスッキリするよ」
「いっ、いいです！離してくださいっ！」
そう言うと彼は少し力を緩めて「いいの？」と聞き返すからAは力一杯「いいです！」と答えた。
「ごめんね、ファーストキス奪っちゃって」
にっこり笑って言うその言葉に誠意の欠片なんて感じられなくて、思い出すだけでまた涙が滲む。
そんなAに彼は左手をAの腰に巻き付けたまま、右手でAの涙を掬った。
「ファーストキスなんて気にすることないよ」
綺麗な笑顔でそう言うと、彼の顔がAの視界を覆う。
チュッ
チュッ
チュッ
まるで小鳥が餌を啄むように彼の唇が音を立ててAの唇に3度触れる。
今の、何？
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あいうえお - 解釈不一致なのに新しい道が開けたっていうか全て星様の文才によるものというか、ほんと面白いです、これからも応援してます！！！ジュノンくん最高！！！！！ (5月23日 21時) (
レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 天才すぎます、ありがとうございます、読み続けます、、、、 (5月23日 21時) (レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 最近の中で一番好きな夢小説です、！ (5月22日 23時) (レス) @page35 id: 7c9597bb9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星 | 作成日時：2023年5月18日 20時
