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部屋の掃除を終え、体育館に戻った時Aが真っ先に確認するのは樹音先輩の姿。
その彼はキレのある動きでボールを操り、彼のシューズはキュッ、ダンッとリズミカルに音を奏でる。
いや、探さなくても彼の姿は自然と目に入ってしまう。
入るなんてものじゃない。惹き付けられる。
しなやかな動き、長い指から放たれる綺麗なショット、彼の動きに合わせ揺れる髪からは真珠のような汗が宙を舞う。
Aは自分が彼に見とれていることに気付き一度頭を振ると、すぐさま観客席に目をやった。
相変わらず聞こえてくる桃色吐息に黄色い歓声。
けれどあの『彼女』の姿を見つけることは出来なくて小さく息を吐いた。
「誰探してんの？」
突然降ってくる透き通る声にAは肩を震わせ飛び退いた。
勿論相手は……
「樹音、先輩」
Aにそう呼ばれ彼は無駄なまでに爽やかな笑顔を彼女に見せる。
「あ、さっきの事なんだけど」
「私には関係ありませんから」
咄嗟にそう言って彼の言葉を遮ると、彼は少し不思議そうな顔でAの顔を覗き込んだ。
「あの子、キスしたら帰るからって聞かなくて」
「だから、興味無いです」
もう一度強くそう言うと彼は「そっか」とだけ言葉を残し練習に参加した。
そんな事があったものだからAは部活中、彼から目を離せない。
彼が今どこにいるのか、何をしてるのか、それを把握して極力近付かないように。
最悪、近付く用事があったとしても、高橋先輩と一緒にいることを心がけて。
あんな場面に出くわすのはもうごめん。
そんな事を考えながらAは彼に対し細心の注意を払っていた。
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あいうえお - 解釈不一致なのに新しい道が開けたっていうか全て星様の文才によるものというか、ほんと面白いです、これからも応援してます！！！ジュノンくん最高！！！！！ (5月23日 21時) (
レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 天才すぎます、ありがとうございます、読み続けます、、、、 (5月23日 21時) (レス) @page1 id: 4e657aa584 (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 最近の中で一番好きな夢小説です、！ (5月22日 23時) (レス) @page35 id: 7c9597bb9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星 | 作成日時：2023年5月18日 20時
