たくさんの愛を、君に。 (ページ1)

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キヨside

＜キ「いやー、このゲームのラスト良かったなぁー！！感動的で。製作者さんありがと！！いい話だった！」＞

さっき上がった動画を確認しつつ、コメントを少し読む。

これが俺のいつもの過ごし方だ。

こうしてる間に、日々時間は過ぎていく。

キ「よし、ちゃんと上がってるな」

最近家にこもりきりなので、外に出ようと思い、コートを羽織る。

外に出ると、吐いた息は白く光る。

キ『さみぃな〜』

そう呟きながら外を歩いていたとき、

ふと見上げたら、団地のベランダにいる小さな女の子と目が合った。

女の子は俺に向かって小さく手を振る。

これ、俺に振ってるよな？？と思いつつ
周りを確認したあと、手を振り返した。

よく見ると女の子は少し大きめの半袖のシャツを着ているだけで、見ていて寒そうだ。

親は何をしてるんだ。こんな寒い日に子供をこんな薄着で外に出すなんて。

女の子も寒くないんだろうか。

一向に中に入る気配がない。

その時、俺の頭に嫌な考えが浮かぶ。

いやいやまさか。そんな。

俺は、その考えを無理矢理消し、足を進めた。