人狼ゲーム 2nd

Werewolf 57 ページ13

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優 「ここの支配者つみたいなって凄くてさ。家族が人質に取られてるんだ。人狼の奴は皆。

関係ない家族まで巻き込めないじゃん？やらなきゃ家族が殺されるんだよ。

俺だって人狼なんかしたくなかったよ。」


静かに口にする岸はまるで壊れた人形のようだ。

そんな岸の様子に流石の神宮寺も頭が理解を始めたようで静かになっていた。


「まぁそうよな。何かあらんと誰もそんなことしよらんよな。

でもな、岸。お前はそんな自分のこと責めんでええ。悪いんはお前やない。

誰も悪くなんかない。」

優 「…。」


私の言葉は余計に岸を悩ませているようにも感じた。

みんなの間で静寂が走る。

誰も何も話そうとはしない。

いや話せない。

未だ動揺を隠しきれていない神宮寺。

虚ろな目でどこかを見ている岸。

そんな岸を見つめる中島。

何かを考えている菊池。

そしてそんな皆を観察している私。

相変わらず、私は性格が悪いと思った。


手〜のひらを〜太陽に〜透かしてみ〜れ〜ば〜♪


久しぶりの音楽に少し驚く。


『さぁさぁみなさーん？そろそろ終わらせちゃいましょうかー！投票する相手は決まったかなー？』

「分かっとるくせに。はよやりーや。」


私の冷たい声に皆がいっせいにこちらを向く。


『うっるさいなぁ。じゃあもうするよ？いいの？』

「しつこいぞ。」

『こっわ。笑 じゃあ投票行きまーす。

5ー4ー3ー2ー1ー…

ゼロ』


全員が岸を指す。

本人ですら自分を指していた。

彼は生きることを諦めたのだろう。

だが……


「殺すんちょっと待ってくれんかな？支配人さん。」





私達はまだ死ぬわけにはいかない。

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