私のヒーロー (ページ47)

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家につくと、紫耀の家の前に田中さんが立っていた。

『あ…』

「あ…」

なんてタイミングの悪さ。

だいたい何でいるの？

「平野くん、早退しちゃったから心配でお見舞いにきたの。」

『そう…なんだ』

「白石さんは今日も岸くんといい感じだったみたいだね！2人で授業抜け出したりなんかしちゃって。
けど顕嵐…顕嵐先輩ともそういう仲なんでしょ？どっちにするのかハッキリしないとだねー」

これ…完全に嫌味だよね？

なんなの？

『違う！私は…』

その時、、

「あー、色んな男にチヤホヤされて大変やろね。さぞ楽しんでるんやろなぁ？」

『紫耀！？』

いつの間に紫耀が家から出てきていた。

『紫耀！きいて！違うの！』

けど田中さんが私の声を遮る。

「平野くん！大丈夫？
突然帰っちゃったから心配でお見舞いに来ちゃった。

ほらほら、体調悪いなら家で寝てないと！
お土産持ってきたから、家に戻ってこれ食べよ！」

そう言って有無を言わさず紫耀の家に無理矢理入っていった。

なにあれ…

田中さんと紫耀…いつからあんな仲になっちゃってたんだろ。

だいたい、紫耀もなんなの？

私の話なんてやっぱり一切聞く気ないし。

もう頭に来た。

紫耀なんて知らない。

勝手に田中さんとでもくっつけば？

岸くんの方がよっぽど優しくて、よっぽど私を理解してくれる。

岸くんの方が私を幸せにしてくれそうだ。