私のヒーロー (ページ40)

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そして私は結局一睡もできず朝を迎えた。

学校行きたくなさすぎてよっぽど休もうかと思ったけど、これで休んだら昨日のこと認めたみたいになるのも嫌で何とか思い腰を上げた。

何より、朝から紫耀に会うのが怖かった。

ガチャ。

ドアを開けると…

いつもみたいに紫耀は

…いなかった。

寝坊かな？と思ってちょっと待ってみたけど5分待っても紫耀は出てこなかった。

紫耀の家を覗き込むと、案の定自転車がない。

あーあ、私置いてかれたんだ。

私と登校するようになってから紫耀は自転車をやめて徒歩で最寄まで歩くようにしてくれてたけど…

そっかそっか。

私のこと軽蔑した？

紫耀怒ってるの？

昨日帰り一緒に帰らなかったから。

それに顕嵐先輩と帰ることも秘密にしちゃってたし。

だけど、これは私の甘えかもしれないけど、

紫耀なら私にまずは事情を聞いてくれると思ってた。

大丈夫？って心配してくれると思ってた。

なのに、、

紫耀に見捨てられた気がしてまた泣きそうになりながら1人で学校へと向かった。

なるべく気配を消しながら、俯いて恐る恐る教室に入る。

もうなんか、皆からチラチラ見られてる気がして辛い。

あからさまには触れてこないけど、絶対クラス中、いや学校中の殆どの人にあのツイートは回ってると思う。

紫耀はもう教室に着いてるのだろうか？

席を見ると、
ちょうど私とは反対方向の隣の田中さんと仲良さそうにお喋りしてた。

はぁ、やっぱり先に着いてる。

私は置いてかれたんだ。

こんな日も紫耀と隣の席というのはかなり辛い。

今年の4月の気まずい時より何倍も何倍も
今日の方が気まずかった。

だから私は音を立てないように、

気づかれないように、

そっと席に着く。

「よっ白石！はよっ！」

こんな日も岸くんはいつも通り私に挨拶してくれた。

だけど、、

紫耀は、、全然私の方を向こうとしない。

HRが始まっても、授業が始まっても、

いつもみたいに話しかけてくることはなかった。

やっぱ怒ってるんだろうな、呆れてるんだろうな、、

きっと私が昨日嘘ついたと思ってるだろうし。