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昼休みになるといつものように、梨花とお昼を食べる。
「なーんかさ今日のA、いつもよりテンション低くない?」
『え、そう?』
「うん。暗いよ?どした?」
本当は誰かに聞いてもらいたかったから、梨花が気づいて聞いてくれて良かった。
私は今朝の出来事を話した。
「えっ!?やばくね!?お前大丈夫かよ!?」
話し終えての第一声は梨花よりも何故か岸くんの方が先で…
『え!?岸くんいつの間に話を聞いてたの!?』
「わりぃわりぃ」
「誰も岸に話してないのに盗み聞きなんて岸サイテー!」
梨花がそういうと岸くんはバツの悪そうな顔で「さーせん」と呟いた。
「でもそれってかなり怖くない?今日は平野くんが助けてくれたから良かったけど、まだそいつ諦めてない可能性だってあるし、、次も同じようなことがあったら…A大丈夫?」
あのピエロのような顔がまた脳裏に浮かんでゾッとした。
「白石顔青くね?大丈夫か?」
『う、うん。とにかくもうこれ以上何もないといいな』
「そうだね…気をつけなよ?」
『うん』
「てかA!こんな時にこんな話するの悪いけどさ、平野くんに助けられたってやばくない!?平野くん超かっこいいよね!朝も一緒に登校してきたから皆大騒ぎだったよ?」
私の災難の話だっていうのに、紫耀の名前を出した梨花の目は何か…キラキラしてない!?笑
『ああ、実はしょ…あ、いや、平野くんとは家が近所なの。それで私の朝の通学路もたまたま通りかかったみたいで…』
「えー知らなかった!平野くんとご近所か〜いいな〜」
まぁご近所どころかお隣さんで幼馴染みなんですけどね。
隠すようなことでもないけど、紫耀にも迷惑かなと思ってそこは敢えて言わなかった。
「そいえば席も平野くんと隣だし、Aってラッキーガールだね!笑」
うーん、それは…
今日だって大騒ぎになってたみたいだし、これ以上周りの女子からやっかまれるのが正直怖いんだけどな…
「つーか、俺も白石の隣だけどな?」
「それは別にラッキーでも何でもないから」
梨花は岸くんに厳しい。笑
だけど私は岸くんが隣にいてくれてどれだけ助かったか。
岸くんいなかったら、紫耀との息の詰まったますます気まずい空気感に閉じ込められてたに違いない。
『けど岸くんが隣に居てくれて良かったよ?』
と一応私がフォローを入れると
「まじっすか!?」
岸くんはキラキラした目でそう言うと、1人でニヤケ始めた。笑
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作者名:かぷりこ | 作成日時:2017年10月18日 0時