ボーダー隊員は呪いの世界へ (ページ5)

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呪霊4匹目ページ5

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「ここに何をしに来た」

何言ってるんだろう、このおっさん←…ま、多分だけど、この呪術高専に何をしに来たって話をだよね

「呪術を学ぶ為です」

「違う。ここに何をしに来た、だ。確かに、その回答もあっているが、俺が言いたいのはその先だ。君は如何したい？」

その先、か…私が如何したい、かなんて

「呪術師に後悔の死がない。自らが明日も生きている保証など何処にもなく、自分が死ななくても仲間の死体を幾度も目にする事になる」

知ってる、知ってますよ。前世では何度も見てきた。人が死ぬところ、命が終わる瞬間を…仲間を失っていくことも

「助けた相手に罵られることもあるだろう。薄暗く、狭く、異臭の漂う道だ」

ボーダーのアンチに近界民の被害者達に何度罵られたか、助けたのに理不尽に責められて。でも、呪術師はそれを上回る

「君に他人の為に死ぬ覚悟はあるか？それでも、君は呪術師になるのか」

嗚呼、この人は幾つもの修羅場を潜ったんだ。経験者は語る、正にこの事だ。でも、私は

「私は、素性も顔も知らない赤の他人の為に死ぬ覚悟なんてごめんですね」

「では、」

「私は何時だって私の為に生きてきた、これからもそう。私は紛れもなく私自身の意思で呪術師をやってきた。他の誰にもそれを邪魔することは出来ない」

何時だってそうだった、前世の時も自分の意思で、自分の為にやっていた

「確かに最初は呪術師になるつもりはなかった。でも、特級呪霊と契約しているだけで死刑にはなるし、五条さんに無理矢理呪術師に入らされた。だが、生きたいと言ったのは私だ」

あの日、五条さんに生きたい？て聞かれた。私は、あの歳で死にたくないのだ

「私は、守る手段があるのに方法があるのに、それを目を瞑って見なかった振りをするのは嫌だ。誰かが困っていて、今にも救いを求めている人がいる。何もしないような奴にはなりたくない」

もう目の前で誰かを失うのは嫌なんだ、二度と自分の目の前で失いたくない

「明日を生きる保証？そんなの普通に生きたって何処にもない。人は命ある限り必ず何時かは死ぬ。それが今日だろうが、何十年後だろうが変わらない」

そう、彼奴もどいつもこいつも言っていた。何時だって未来を見据えている彼奴だって

「私は、私のやりたいことをする。後悔はしたくない。その為に呪術高専(ここ)に入る。助ける相手が誰だろうと変わらない。私は、後悔をしないように呪術を学びたい」

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