ボーダー隊員は呪いの世界へ (ページ15)

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呪霊14匹目ページ15

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「武器は竹刀でいいですか？乙骨君は真剣にする？」

「僕は竹刀にするよ」

「では、ハンデで私は右手しか竹刀を持ちません。勘と視覚無しで行います」

「えっ!?」

驚いている乙骨を無視して、東雲は黒い布を目に覆い隠し竹刀を構える。そんな乙骨達を見た真希は言う

「乙骨、気にしなくていいぞ。千尋は本当に強ぇ。私も未だに目隠しされてるし、10本中1本取れるか取れないかのどっちかだからよ」

「真希の言う通りだ」

「しゃけ」

真希達に言われ戸惑いながらも乙骨は構える、風が吹いた瞬間先に動いたのは東雲だ

ガンｯ！

「ぐっ！」

視界は遮断されているのに、まるで見えている(･････)かのように動いている東雲に乙骨は剣を受け止めるので精一杯だ

「憂太、大丈夫かな？」

「しゃけ」

「何が？」

東雲と乙骨の手合わせを見ていたパンダが呟いたのを、棘がお握りの具で同意した

「千尋が楽しそうにしてるからさ。もしかしたら、里香がでてくるかもな」

「しゃけ…いくら、明太子」

「里香が出てきたら、悟も憂太も首が飛ぶのを知ってるかな？」

「おかか。昆布、明太子」

「棘の言う通りだ、千尋が1番最初に知っている。転校初日に悟に教えられてるし、ある程度推測してんだろ」

私は千尋が楽しそうに手合わせをしているのが嬉しいのに、両隣りの男共は情けない

「お、乙骨が反撃している」

「憂太ー！頑張れー!!」

「おい、邪魔すんなよ」

「しゃけ」

「酷い！」

今度は乙骨が攻め続けて先程とは反対になっているが、千尋は受け流している

「千尋、戦い方がえぐいし。ほら、憂太がバランス崩し倒れかけているのにまだ攻撃しているよ」

「攻撃、何とか避けているからいいんじゃねぇの？」

乙骨が体制を組み直し竹刀を振り降ろすが、当時の如く千尋には避けられ。竹刀の先を踏まされ、横腹に蹴り1つ入れ、手合わせは終了となった

「お疲れ、千尋。どうだった？」

「うん、乙骨君凄いね。これから強くなるよ」

千尋の表情は全く動いていないが、驚いた声色をした。そして、千尋の目線は乙骨に変わる

「痛てて」

「大丈夫か、憂太？」

「しゃけ、昆布？」

「有難う、狗巻君。でも、大丈夫」

「乙骨君、大丈夫？」

「うん、最後の蹴り、東雲さんが手加減してくれたから」

千尋、やっぱり手加減してたのかよ

「蹴らなくても良いかなって思ったんですけど、それじゃあ成長しないですからね」

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