ボーダー隊員は自転車競技部へ (ページ7)

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弟ページ7

「…大人しくて物分りのいい聡い子で、寂しがり屋で頑固なところもあるんです」

ボーダーとかその他諸々と伏せて言う。というか、そこまで言う程じゃないし

「時々、本当に私はいい姉になっているのだろうかって思う時がありまして。今だってぶ…いえ、すみません。家に弟を待たせているので帰ります」

急に会話を辞め、部室を出て行く私に後ろから制止する声が聞こえるが、聞こえない振りをして雨の中を走って行く

「あーあ、これだから雨の日は嫌なんだ。碌な事が起きないからな」

ずぶ濡れになりながらゆっくり帰宅をし、ドアを開けるとタオルを持って待っていた少年こと弟が待ち構えていた

「…ただいま、聖」
「…おかえり、はい、タオル」
「有難う」

相変わらずこっちの顔色を伺っている、何時もの事だ

「お風呂、湧いているから」
「一人でやったの？」
「うん」
「有難う、助かったよ」

そう言うとほっと息を吐いて、顔が綻びた。風呂から出た後、ソファーでキチッと座って待っているのを見ながら、台所に立つ

「何が食べたい？」
「え、っと、オムライス」
「分かった」

そうすると今日気温が低かったし、スープも付けるか、野菜スープでいいかな？

「出来たよ」
「っ！！」

わぁ、目がキラキラしている。一足先に食べ終わり、聖を見ると美味しそうに食べているので作りがいがある

「…ねぇ」
「な、何…？」
「態々私に着いて来なくてよかったんだよ？私だけ三門を離れる命令されたんだから。聖は三門に残っていても平気…陽太郎とまだ、一緒にいたかったでしょ」

ずっと考えていた。本当なら私に着いて来なくても、三門には白さん達や玉狛に本部の奴らだっていた。その方が何かと過ごしやすいと思っていたし

「ぼ、僕が姉さんに着いて行きたかった、から」
「…そう」

私は、聖に何もしてあげられないのに。本当に健気な弟を持ったな、私は

「…明日は何が食べたい？」
「は、ハンバーグ」
「分かった」

未だに姉弟の仲はぎこちないけど、三門にいた頃よりは距離が縮まった気がした

「次、部活が休みになったら。水族館、行こっか」
「うん！」

普段何処にも行けない分、高校卒業するまでは嫌と言う程連れて行こう

↓追加↓
名前：神楽聖(ｶｸﾞﾗｱｷﾗ)
年齢：6歳
性格：内気、臆病、寡黙
身長：115cm
誕生日：5月5日
血液型：O型
好きなもの：姉、姉の身内、姉の手料理、綺麗なもの
嫌いなもの：大きな音、狭い所、暗い所、痛いもの