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漣ジュンを初めて見たのは、あのボコボコになった状態ではなく、ある夜のレッスン室だった。
時刻は12時を回っていて、もうそろそろ他のレッスン室も閉めなければならない時、1つの部屋だけ明かりがついていた。
不審者ならぶっ飛ばしてやろうとこっそりとその光のある部屋を覗いたが違った。
ここの生徒である人間が、何回も何回も振り付けの練習やレッスンをしていた。
軽やかなステップ、とは言えないが凄まじい踊りとあの甘い歌声はAの脳を刺激した。
この子、確か特待生じゃなかったはず。気になって調べてみたが特待生の文字はどこにも見つからない。
『は？バカかよこの学園』
あのスキル、ダンス、そして筋肉！！あの逸材をこの程度で終わらすには惜しい存在だ。
一般生徒と言うことは、特待生とは違うレッスンに違いない。
だったら、この手で輝かせてアイドルにしてやる。
プロデューサーじゃないけど！！！！
「それで、俺に近づいたと………？」
『まぁな。あとは単純に面白そうなやつだから友達になれそうと思って』
「アンタってポンコツっすよねぇ……まぁ、別にいいっすけど……」
悪い気はしない。だって、端的に言えばはジュンは今褒められているのだ。誰も見えなかったジュンの存在、実力をこの人間は見極めて育ててやると断言した。
ちょっと、ほんのちょっとだけ気分が良くなった
『なぁ、漣って呼ぶのめんどくさいからジュンでいい？』
「話コロコロ変わりすぎでしょ……いいですよぉ？代わりに俺はアンタのことをどう呼べば？」
『Aでいい。名字嫌いだから』
ニコリと目の前の女は笑ったが、一瞬だけ空気が変わった。あぁ、この人も何かあるんだろうと察したが、今はそれを言うべきではなくそのまま飯と共に飲み干した
『というか、この学園の男ってシケてるよなージュンちゃん』
「ふぉふですふぁ？(そうですか？)」
『うんうん、食べてる姿も可愛いなお前ー。そうそう、なんかあたしの求めてるアイドルじゃない。キラキラしてない、輝きがない』
つまらないとAはこぼした。その姿はいつもよりも不安で、悲しそうな目をしていた。
心からアイドルが好きなAにとって、この学園はアイドルになる一歩だとも思っていたが、それが叶うことは嬉しかった。しかし、自分の求めるキラキラしたアイドルとは違う、裏では競争社会で落とし合うことに半分ウンザリしていた。
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死柄木朧(プロフ) - ナギナギの漢字違いますよ。正しくは凪砂です (2022年8月14日 22時) (
レス) @page27 id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
璃胡(プロフ) - めっちゃ心が死にかけてバクバク音鳴らしながら見てましためっちゃ続編楽しみにしてます！！！！！！！ (2021年10月7日 21時) (レス) @page50 id: 22b34aab1f (このIDを非表示/違反報告)
伊弉冉アリスさぶ - 続編おめでとうございます！照明が落ちてきたときはドッキドキして続きを待っていましたが、ちゃんと生きているようで。良かったです… 続編、お待ちしております！ (2021年10月7日 20時) (レス) @page50 id: c2abd4fe86 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - マジで泣きました。続編も頑張ってください。楽しみに待ってます!! (2021年10月7日 19時) (レス) @page49 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - すごい小説にひきこまれました。楽しみに待ってます。 (2021年10月4日 18時) (レス) @page44 id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃亭 x他3人 | 作成日時：2021年9月19日 17時
