13 ページ15
『わりぃわりぃ。ごめんなー驚かせて。夢ノ咲学院の生徒さんだよね？あたしのレッスン室になんかよう？』
巴日和は今脳内で大パニックを起こしていた。
脳汁が氾濫するぐらいのそれはもう大パニック。
なにせあの楓坂Aに生でしかも、僕に話しかけているのだから。
日和は普段楽しいことにしか興味のわかない人間だが、彼女は違った。
英智くんが何故か持っていたあのライブ映像を見た時から心が子どもにかえったように楽しく、キラキラしたものになって、いつの間にかガチファン完成。
か、顔が良いっっっっっ！！！僕の方が断然上だけど！上なんだけど！！こ、声もかっこいいし、レッスン中なのか汗をかいているところもかっ、カッコイイ！(脳内パンク状態)
『あれ、おいジュン。この人デコ熱いわ。とりあえず水用意してあげて』
ひやりと冷たい手が僕の頭に触れた時、もうダメだと思いバクバクと心拍数が上がった。
それに気づいたのか、Aはとりあえずレッスン室に日和を放り込み水を飲ませた。
それも実は逆効果で、普段Aが使っているレッスン室に入れることに驚き、巴日和の意識は完全に落ちた。
『おい死ぬなぁぁぁぁ！！！！死体処理に困るだろ！！！！！』
「うるさっ。てかアンタ、なんつーこと考えてんすか」
………………
身体が涼しい。そして、頭が冷たい。何事かと思い目を覚ますと、レッスン室は冷房が入り、頭には氷が入った袋が。さらにはAの普段使っているジャージも被せられていた。
なんだろう、僕はここが墓場でもいい気がする。
しかも日和の隣でAはジュンに教えた振り付けの通しを見ている。
日和を気遣ってかさっきまでの爆音とは違い少し控えめの。
『ジュン、テンポ遅れてる！！そこもっと早く！そんなんじゃ次の移動時間に間に合わねぇぞ』
ジュンと言われた子の方を見ると、汗をかきながら
Aの十八番である曲を踊っていた。この曲は日和も知っているし、何回も聞いた曲だ。
確かに、ワンテンポ遅くダンスもまだキレがない。
まだ成長途中なのだろうか、浅いね……
どうしてこんな子をあの楓坂Aが………
『お、起きたか。大丈夫か？日和』
んっっっっ！！！！？(心臓停止)
寝起きで頭が回らないせいか、とてもイケメンで良い顔が接近してきたために心臓が止まりそうになった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 304人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
死柄木朧(プロフ) - ナギナギの漢字違いますよ。正しくは凪砂です (2022年8月14日 22時) (
レス) @page27 id: d2d08f032a (このIDを非表示/違反報告)
璃胡(プロフ) - めっちゃ心が死にかけてバクバク音鳴らしながら見てましためっちゃ続編楽しみにしてます！！！！！！！ (2021年10月7日 21時) (レス) @page50 id: 22b34aab1f (このIDを非表示/違反報告)
伊弉冉アリスさぶ - 続編おめでとうございます！照明が落ちてきたときはドッキドキして続きを待っていましたが、ちゃんと生きているようで。良かったです… 続編、お待ちしております！ (2021年10月7日 20時) (レス) @page50 id: c2abd4fe86 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠(プロフ) - マジで泣きました。続編も頑張ってください。楽しみに待ってます!! (2021年10月7日 19時) (レス) @page49 id: c0d88fed6a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - すごい小説にひきこまれました。楽しみに待ってます。 (2021年10月4日 18時) (レス) @page44 id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：瑠璃亭 x他3人 | 作成日時：2021年9月19日 17時
