【APH】時が止まった島【男主】

九話 ページ9

「願ってよ。
日本に会いたいって…抜け出したいって。」


『あめ…りか……』



Aはポロポロ涙を流した。



『あめりか…！
俺…っ日本さんに会いたい…！
独り…嫌だよ……』


「フ、分かってるよ。
ちゃんと願って。よし！行くよ！」



Aを抱き上げて家を飛び出した。
神様がいるんなら、願い、叶えてくれるよね？
HEROの大切な友達の願いくらい。



「……ん…」


「あ、おい！アメリカ！起きろ！」


「…そうだ、A！Aは！？」


『あめりか…』


「！A！出てこれたよ！！」



ギュウッと抱きつく。
Aも頭をポンポンと撫でた。



「瓜生くん！」


『日本、さん。』


「すみませんすみません…！
私があの方を止めていれば…」


『日本さんのせいじゃない。
アイツが、罰当たりなことをしたから。
よかった。被害が俺だけで。』



そう言って笑った。
日本は涙を流す。



『えと……その、人たち、は？』


「あ、そうだね！」


「俺はイギリス。
正式名称はグレートブリテン及び北部アイルランド連合王国だ。」


「俺はドイツだ。」


「ちゃお！俺はイタリア！
パスタとピッツアが好きなお茶目さんです〜！」


『いぎりす、どいつ、いたりあ、だな。
俺は瓜生島。今は海で住んでる。』


「海で…か。寂しくないのか？」


『ん。寂しくは、ない…
と言ったら嘘だ。』



すると、家のチャイムが鳴った。

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