【名探偵コナン】探偵の兄貴がうるさい【男主】４

百七十九話 ページ34

俺は蘭ちゃんと新一、おっちゃんの四人で探偵事務所下にあるポアロに来ていた。おっちゃんはどこにいっても競馬だなぁ。何が面白いんだか。


「お！美味そうなイチゴじゃねぇか！食わねぇんなら貰っとくぞ！」

「嫌よ！最後に食べようと思って取っといたんだから！」

「いいじゃねぇか！」

「ダメだったら！」

「いでででででで！」


イチゴごときでそんなに喧嘩するなよ。ホント、騒がしいなぁ毛利家は。


「あっ」


二人がいがみ合ってるとイチゴが落ちた。机に落ちるとそのまま転がり床にコロン。
そう。このイチゴが全ての原因。こんな些細なことでまさかあんなことになるなんて思いもしていなかった。


「もう！楽しみにしてたのにー！」

「蘭姉ちゃん、僕の食べる？」

「えっ、悪いわよ！Aくんのなんだから、Aくんが食べて！」

「そ、そう？」


あとでズッパイングレーゼでも作ってあげるか。
まさか海外で逃亡生活をするために習得した料理の腕がこんなところで活かされるなんてなぁ。フランスで知り合った人がまさかのシェフ・ド・キュイジーヌで職のなかった俺に手を差し伸べてくれたんだよ。
アメリカではモデル業をしたけどヨーロッパでは料理人の見習いとして働いた。


「なんだこのネコ」


白くて上品なネコが落ちたイチゴを転がして遊んでいた。どこのネコだ？

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