【APヘタリア】解散寸前のアイドルのプロデューサー (ページ6)

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五話ページ6

頭が真っ白だ。待って、解散？どういう意味？だって彼らは世界中で人気者だ。売れてないわけでもなければ批判されてるわけでもない。
第一、学園長からそんなこと聞いていない！

「まぁ学園長にも言うてへんから知らんでもしゃあないわ。俺らが内緒で決めたんや」

「内緒で？」

「学園長に言ったら絶対止められるから嫌なんだよ。コノヤロー」

「げ、原因は？」

テンパって中々落ち着けない。こんなことってある？就いて早々解散だなんて。新しく大企業に入ったのに倒産を知らされるのと同じだよ？

「みんなそれぞれやりたいことがあるんだ」

ベールヴァルドさんが腕を組みながらそう言った。えと、つまり？

「それぞれの夢を叶える為に、アイドル活動をやめて夢に向かって頑張ろうって話になったんです」

ティノさんが詳しく話してくれた。そういうことか。確かこのアイドルは自主的ではなく、学園長が学園内から選りすぐりのメンバーを集めて結成させた。言ってしまえば、そこに彼らの意思はなかったということになる。

「いつ解散かとか詳しいことは決めてねぇ。ただ、俺や髭野郎とか三年のメンバーは少なくとも早い目に解散したい。受験だって控えてるからな。目安としては選挙の前後。だからどの道選挙はやるつもりはない」

リーダーのアーサーさんは肩をすくめてそう言った。プロデューサーになったばかりだけど、これは解散に手を貸すべきなのか、止めるべきなのか分からない。でも、彼らの幸せを願うなら解散に手を貸すべきだろう。