十二話 ページ14
すると、老夫婦は珍しく家に上げさせてくれた。家は彼ららしくシックな家具が揃っている。
「コーヒー、ミルクと砂糖はどうする？」
「ミルクは無しで、砂糖は少なめで」
言われた通りのコーヒーを作るとAに渡した。自分と妻の分も用意すると一口飲み、ため息をこぼした。
「彼を、どこで知った」
罵声以外の声で初めてかけた言葉は、とても落ち着いていた。彼はまず、それを知りたかった。
政府からの手厚い保護、金髪の男たちからは見れなかった純粋な瞳。夫婦はAを見た瞬間、激しい怒りを覚えた。自分の祖国は何も知らない人じゃない。醜く汚い世界を見て生きながらも、誰よりも世界を知り想ってくれてた人なのだ。
「夢の中、です。一度きりなら気にすることがなかったのですが、二度も見て……何かあるのだと直感で感じたのです」
「……その感覚は、あの人たちと同じだ。嫌いじゃない」
その時、夫は初めて笑顔を見せた。それを見たAも、小さく笑みを浮かべた。
「あの人たちについては、俺からは何も言えん。アンタが、自分の力で答えにたどり着いた時、初めてその意味が分かる。
だが、国も人間と同じ。誰か教える教師が必要だ。アンタは教師がいない。それじゃあ知ることは無理だ。だから、ヒントは教える。
今のアンタに伝えられるヒントは過去を学べ。これだけだ」
夫はそれ以降、言葉を口にはしなかった。
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しげの2号(プロフ) - ゆっくり神夢さん» ありがとうございます！是非読ませていただきます！ (2016年11月19日 0時) (
レス) id: e8a6c96ff8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり神夢(プロフ) - 完結おめでとうございます&お疲れ様でしたー。みんなかっこよかったです、よかったら自分のも見てくださると嬉しいです (2016年11月18日 6時) (レス) id: cc06cb72e9 (このIDを非表示/違反報告)
しげの2号(プロフ) - ヘタリアLOVEさん» ありがとうございます。頑張ります (2016年5月8日 9時) (レス) id: e8a6c96ff8 (このIDを非表示/違反報告)
ヘタリアLOVE - 完結お疲れ様です。とても良かったと思います。しげの2号さんの小説よく読みますこれからも頑張ってください。 (2016年5月8日 8時) (レス) id: 49abaff9d5 (このIDを非表示/違反報告)
しげの2号(プロフ) - まろん＠苗さん» ありがとうございます！ここまで読んでくださり本当に嬉しい限りです！新作、頑張ります！ (2016年3月7日 17時) (レス) id: e8a6c96ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しげの2号 | 作者ホームページ：
作成日時：2016年2月26日 17時
