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『今日で９９本』
もはや最初の頃は花瓶に丁寧にさしていた花々は今や放置され、そして自身の手にしていた花束もベッドに投げるように置いた。力なくしなだれた四肢に鞭打って、枕元のスマホを手に取った。毎日毎日途切れさせずよくやるものだと呆れかえる。それよりも所在も人物像も掴めぬどこの誰だかわからない人間がこれほどまでの執着心を抱いているという事実に驚く。
１ヶ月たった頃だろうか。
『108本』
ふと数えてみた部屋の花々の数がゆうに百を越えた頃、ばったりと向日葵が送られてこなくなった。
みずみずしさを失った花々は痛々しく、ドライフラワーにでもすればよかったと判断を謝ったと後悔する。不意に一回のインターホンが軽快な音を立てた。母のよそ行きの高めの声が聞こえる。程なくして鋭く甲高い悲鳴と、ドサドサという何かが床に打ち付けられるような倒れるような音が響いた。
慌てて、滑り落ちるようにして玄関へ向かう。
『母さん！！』
「Aちゃん」
まぶしい弾けんばかりの笑顔でひまわりがこっちを見ていた。うそ。ひんやりとした手がわたしの手を掴んで中指に指輪を嵌めた。パリッとしたスーツに身を包んで、その艶々の髪を結い上げた先輩はにんまりと笑った。
「俺のメッセージ受け取ってくれた？」
『え、ァ』
は、ッ
────────もしかして
凍りついた思考回路が復帰する。脳裏によぎるのは、向日葵。もう。
おそい。
バチバチと黒いものが電気を散らしている。それが目前に迫った途端視界は黒一色となった。糸の切れたマリオネットのように倒れ込んだAを抱き留め嬉しそうに笑った彼は、フツウの恋に焦がれる哀れな男子高校生の顔そのものであった。
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ひまわり本数花言葉とお調べくださいませ
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り〜。 - ストーリーが毎回凄くて、短編で読みやすくて飽き性の私でもスラスラ読めました！！なぜ延びないのかとても不思議です。こんな凝った話を作るなら100大変だとは思いますが、更新頑張ってください！ (3月14日 9時) (
レス) @page27 id: de8cd53295 (このIDを非表示/違反報告)
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