37 ページ40
「イジハ……オデノモノダァアアア!!!」
「さっきのバケモノ!?」
「はぁ!?ウソだろ!!?」
「と、とにかく後もう少しで着く!そこまで走るぞ!」
バケモノが年季の入っている壊れかけたピッケルを手に、再び襲いかかって来る姿を見て、ボク達は一目散に駆け出した。
流石にエースもデュースも魔法を使い過ぎて疲れているせいか、これ以上使いたくないらしい。と言うよりも走って逃げる方が手っ取り早いからなのかも知れない。
けれども疲弊しきったボク達にとって今走る事は苦痛以外の何でもない。走るだけで肺はズキズキと痛むし、酸欠不足で頭も痛いし、何より抱えてるグリムが重い!!
でも、プルプルと震えて怯えきっているグリムを降ろすのは流石に気が引けて、とにかく足を動かす事だけに専念した。
_しかし、天はボクに味方しなかったらしい。
「い、ッッ!」
此処があまり手入れされていない山道だった事を完全に忘れていた。
中途半端に飛び出していた木の根に足をとられて転ぶと思った時には、もう目の前に砂利が混ざった地面があった。
グリムの方はと言えば、とっさに強く抱きしめて身体を捻ったおかげで怪我はしていないらしい。
転んだ拍子に右足を挫いたせいで立てないボクの腕の中から逃れ、何とか起こそうと必死に服の袖を引っ張って一緒に逃げようとしてくれている。
一方で派手に転んだ音で気付いてくれたのか、前を走っていたエースとデュースは振り返って目を見開いた後、何かを叫んでいた。グリムもその大きな双眸に涙を貯めてボクに何かを訴えている。
その言葉の意味を理解する前に彼等が何故叫んでいたのか、その理由は直ぐに分かった。
340人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆり - ありがとうございます!これからもがんばってください!! (2020年8月20日 10時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - ゆりさん» ごめんなさい、書き方が拙くて上手く説明出来ていませんでしたね……; コメ欄で説明するには少し文字数が足りないので本編の方に解説載せます!そして嬉しいコメントありがとうございます、これからも頑張ります^^ (2020年8月20日 0時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 13ででてきたどうして作り話になるのか分からないので解説教えてください!いつも楽しみにしています!がんばってください! (2020年8月19日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - ひめスカーレットさん» 此方こそコメント本当にありがとうございます、迚も嬉しいです。低評価に関しましては矢張り、自身の力不足だと思いますので精進します^^ (2020年8月1日 18時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
ひめスカーレット(プロフ) - 神作品ありがとうございます。低評価する人達は何考えているのでしょうこんなにいい作品なのに (2020年8月1日 12時) (レス) id: b3971a6534 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒龍 | 作成日時:2020年3月28日 9時