彼岸ノ華ハ異世界ヘ【鬼滅の刃】【ツイステッドワンダーランド】

18 《特例トライアル！》 ページ21

＊




｢よし、取り敢えず三部屋分終わったね｣


『下で暴れているのも収まったようだし、そろそろ下りるか』




後で未だ使用するため、掃除用具を廊下の端に置き、階段を下りるとそこにはユウと目を潤ませたグリムが居た




『ユウにグリム、どうしたんだ？』


｢あっ、コイツ！足の速いキツネニンゲン！！｣


｢Aさん！実はゴースト達が────｣


｢こんばんはー。優しい私が夕食をお持ちしましたよ……って、それは先ほど入学式で暴れたモンスター！追い出したはずなのに、何故ここに！？｣




夕餉を乗せた銀製の盆を、器用に魔法で操りながら持ってきたクロウリーがグリムを見て、入学式前に使用していた鞭を取り出した




｢フン！オレ様がお化け退治してやったんだゾ！感謝しろっ！｣


｢ん？どういう事です？｣


｢えっとですね……｣




＊




｢そういえばこの寮には悪戯好きのゴーストが住み着き、生徒たちが寄りつかなくなって無人寮になっていたのを忘れていました。しかし、ふぅむ……貴方たち2人で協力してゴーストたちを追い出してしまうとは｣



｢協力とは聞き捨てならねーんだゾ。ソイツはほとんど見てただけだったし？オレ様はツナ缶が欲しくてやっただけだし？……って、あっ！オレ様、まだツナ缶もらってねーゾ！｣


『幽霊＿ここではゴーストか？其奴等は優しい性格だったんだが……まあ、戻って来るか』




ゴースト達、怪我をしてないと良いが……
ん？抑々ゴーストは怪我をするものなのか？？




｢おふたりさん。ゴースト退治もう一度見せてもらえます？｣


｢でもゴーストは全部追い払っちまったんだゾ！それより、ツーナー缶ー！｣


｢ゴースト役は私がします。私に勝てたらツナ缶を差し上げましよう。私、優しいので。では変身薬をごっくん！！｣




変身薬という奇妙な色の液を飲んだクロウリーからボンっと煙が出ると共に、先程見たゴースト達と同じ容姿をしたクロウリー(ゴースト版)が出てきた




｢えぇ〜。嫌なんだゾ。めんどくせーし、またコイツと一緒になんて…｣


『入学できるチャンスかもしれないぞ？』


｢ツナ缶ゲットチャンスですぜ、旦那｣


｢ぐぬ……これで最後なんだゾ！今度こそ絶対絶対、ツナ缶よこすんだゾ！？｣




気の乗らないグリムに対して二人で提案してやれば少し悩んだ挙句にヤル気を出して炎の玉を吹き出していた


それに対してユウが｢扱いやすいな……｣とボソリと呟いた事は、私の心に秘めておこう

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