参拾玖 “私の部下 (1)” ページ45
「Aー。ねぇ休もうよー、僕疲れたー」
「うっせえぞ青鯖!手前は
「煩いよカルシウム不足」
「んだと!?」
『御二人共落ち着いて。後、太宰さん。未だ始めて五分も経っていませんよ?この
首領から貰った大量の書類に手を付け始めて五分も経たない内に太宰さんは執務机に突っ伏した。
確かに今回貰った書類は字が細かい上に一面びっしりと文字が書き込まれているので常人でもゲシュタルト崩壊が起きても可笑しくは無い代物だ。
而もそれをあのサボり癖で有名な太宰さんがやらされている。結果は誰が見ても判るモノだった。
それとは対照的に中也さんは凄いやる気に満ち、常人とは思えない速さで書類を片していた。
彼は実戦の方が向いているのだが書類仕事も問題無く出来るらしい……成長を感じる事が出来て嬉しい。
「森さんも卑怯だよ、アレが無ければ絶対にやって無い、やりたくも無いこの仕事」
「ばっ!おまっ!!」
『……アレとは?』
虚空を睨み付けている太宰さんに首を傾げているとニッコリ笑って何でもなーいと云い、又机に突っ伏した。一体首領は二人を何で釣ったんだ。
その時、執務室を三回叩敲する音が聞こえた。
太宰さんが気の抜けた声で「どーぞー」と云うと私の部下が顔を覗かせた。
銀髪に赤味の強い灰色の瞳、そして私と同じ様な燕尾服を身に包んだこの男__
因みにだが彼は私より五つ歳上だ。
『如何したんです?』
「今日の任務について話したい事がある」
『外の方が善いですかね?』
「二人が善いのなら此処で話せる内容だが」
「僕は何方でも善いよ、二人がどんな任務するか気になるし」
「俺も構わねえよ」
太宰さんは器用にペンを回して遊んだまま笑顔で告げ、中也さんも同意した。
彼等が善いと云うならば此処で話すが、私達の任務なんて聞いても何も面白くは無い。
案の定、太宰さんは直ぐに興味を無くし、じーっと私達を見ていた。
『……ではこの案で善いですね』
「ああ、そうだな」
数分後作戦を決め終えた私達に太宰さんが「ねえ」と声をかけてきたので二人して其方を見る。
「仁ってAとどうやって知り合ったの?」
「どうって云われても……」
太宰さんからの視線に困った様に仁は此方を見てくるので代わりに答える事にした。
400人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
黒龍(プロフ) - 様々なオタクさん» もしやSAOの……?() (2021年6月12日 19時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
様々なオタク - ヴァッサーゴ?!ヴァサゴ?!POH?! (2021年6月12日 18時) (レス) id: eccd7c5314 (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - 布教する猫さん» コメントありがとうございます!更新に関しましては不定期になりますが頑張ります^^ (2021年1月16日 11時) (レス) id: b77228759e (このIDを非表示/違反報告)
布教する猫(プロフ) - すっっごく面白いです!!更新頑張って下さい!!(* ´ ▽ ` *) (2021年1月14日 20時) (レス) id: 0899319726 (このIDを非表示/違反報告)
黒龍(プロフ) - じしゃくさん» コメントありがとうございます!そして、そこに気付いて頂けて凄く嬉しいです……!! (2020年3月29日 17時) (レス) id: 9b97ad947e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒龍 | 作成日時:2018年5月21日 1時